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ミステリと言う勿れ が好きな話―Book!buk!LiBook!#34振り返り

10月22日(日)にSpoonにて放送したLive番組"Book!buk!LiBook!#34"の振り返りです。※仕様変更のあおりでアーカイブを残しそびれてしまいました。。


9月15日(金)公開のこの映画。

おなじみ、俳優・菅田将暉が久能整(くのう・ととのう)役で主演を務める、見たら思わずクセになる、そんな映画を原作マンガ・先行放映されたドラマの魅力とともにご紹介いたします!

ミステリと言う勿れ

「勿」は、禁止を表す助字。(漢文)

ミステリと言ってはいけない、という意味になるわけですが、このタイトルは、著者も単行本2巻のあとがきで「ミステリーのような難しいものは書けない」と言いながらつけたタイトルだと告白しています。

小学館・月刊 flowers (フラワーズ)で、2017年1月号から連載中。フラワーコミックスアルファ レーベルで単行本が現在13巻まで発売。

原作は田村由美さん。

代表作は、
・巴がゆく!
・BASARA
(1993年に平成4年度(第38回)小学館漫画賞を受賞、1998年にテレビアニメ化)
・7SEEDS
(第52回小学館漫画賞少女向け部門)
そして、ミステリと言う勿れも第67回小学館漫画賞一般向け部門を受賞しています。


この 「ミステリと言う勿れ」は、2022年1月~3月期の月9枠でドラマ化。

7巻あたりまでがドラマで描かれています。

今回、原作2~3巻に登場する、ドラマでは扱えなかったエピソードを、テレビ放送時のキャスト・制作陣により作ったものとなります。

なお、過去のテレビシリーズはTverにてもうしばらく無料公開中。
9月9日には映画公開前のスピンオフとして特別ドラマが放送されました。
現在もTverにて公開中。11巻に収録のエピソードが取り上げられています。

ドラマ・映画を通したシリーズ全体の1話のあらすじ

大学に通う久能整(くのうととのう)。ある日自宅で食事を取ろうとしていると、大隣警察署の藪刑事が来訪。なんでも近くの公園で、同じ大学の寒河江が遺体で見つかったという。

久能は藪に犯人扱いされ、警察署で取り調べを受けることに。そこで事情聴取される久能は、周りの警官の一挙手一投足を見て自らの推理を披露するが、そこで整の指紋入りナイフが見つかってしまう。整は必死に抗弁するが。

1話の整の姿は、現場にもいかずに情報だけで推理するさながら「安楽椅子探偵」。
類まれであり独特な彼のトークで刑事たちも視聴者をも虜にしてきた。
その間、永山瑛太扮する犬堂我路、門脇麦扮するライカなど、多様でいてクセのありすぎるメンバーが3か月間の画面を彩った。

さて、映画のあらすじは、というと・・・

映画のあらすじ

久能整は、あるとき広島行の新幹線に乗車。
バスジャック事件のときに行けなかった「印象派展」を観に行くことに。その帰り道、広島を観光していると、女子高生・狩集汐路(かりあつまり・しおじ)と出会う。なんでも、実家の遺産相続争いで殺されるかもしれない、と。早いところ解決したい久能であったが、そこで出会う汐路のいとこたちは話を聞いてくれそうにない。また、汐路ほかいとこたちの親が数年前に死んでしまったことや、さらに死んだ祖父の遺言は整にとって疑問点ばかり。

いとこの3人のほか、弁護士一家の車坂家、税理士一家の真壁家の面々も絡み、孫たち4人それぞれに与えられた蔵の謎とそこに隠された歴史を紐解く。

久能整の謎解きがいま広島ではじまる!


主題歌は、ドラマシリーズで「カメレオン」を唄ったKingGnuが、「硝子窓」を担当。


ヒロインの狩集汐路役には、今ぐいぐい出演が増えている原菜乃華。
原は、「すずめの戸締り」でヒロイン役の声優を担当し鮮烈なデビューを飾ったほか、映画「3月のライオン」、ドラマ「波よ聞いてくれ」に参加。「波よ聞いてくれ」では、主演の小芝風花を支えるAD役として、大きな存在感を発揮。
今作でも、ヒステリックとメランコリックを行き来する巧みな演技で観客を沸かせた!

ちなみに、「狩集」という苗字は、全国に760人くらいで、鹿児島に多いらしい。


映画のレビュー


原作のエピソード4をそのまま、忠実に実写化した内容になっている。
原作ファンにとっては垂涎の広島編。
7~8巻程度までがドラマ化しているこのドラマの中で、途中抜けしていて悔しかった方もいたと思いますが、監督の松山博昭氏も、「ドラマで放送するにはボリュームが大きすぎた」と語っているほどボリュームがあるのも事実。

ただし、原作マンガと映画で違うところがあるとすれば、
2次元のマンガがアニメになるときに、静画から動画になるわけなので、途端にキャラクターに躍動感が生まれる点。そして、コマで止まっている主人公たちが動画になることでコマとコマとがつながるわけですが、その間で動いている主人公たちが埋めている演技がまたいい。
ことに、この作品では久能がその言動で周りを困惑させたりくすりと笑わせてくる(本人は意図していないが)ところがポイントだが、菅田将暉本人の演技も、周りのツッコミも、実写になると最高の再現がされていて、心地よい。

また、上記はドラマシリーズにも共通した話であったが、
映画の中の話としては「恐怖」が支配する瞬間がある。
詳細に言明するわけにはいかないが、歴史の中で登場する狩集家を取り巻くその業を、当事者たちがどのように実感させられるのか。それを聴かされた時の観客の恐怖も、楽しんでほしいポイントであるし、そこから転がっていく久能の推理ショーも大注目です。


おわりに

「ミステリと言う勿れ」、おススメです。
原作を知っていても、ドラマをしらなくても、シリーズものらしからぬ「単体で謎解きまでしっかり楽しめる作品」になっているのが特徴。
テレビ放映も待ち遠しいですが、やっぱり恐怖を恐怖として感じるなら大画面がおすすめだな。ぜひ、劇場で。

アーカイブを残せなかったお詫びに、
(本作と全く関係ありませんが)TBSラジオで聞いてぐいっと耳を持って行かれた曲を紹介して終わります。

🎶ぎがもえか/横に縦に

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