「バックパッカーのサバイバル」適当雑記(2021年5月29日)

準備とはランダム性を排除することだ。たとえば旅行の準備で、スケジュールを入念に確認したり、予備の着替えを詰め込む作業は、偶然のトラブルを避けるために行われる。そして脳内では、完璧な旅行がシミュレーションされ、準備の段階で期待に胸が膨らむし、キャリーバッグもつい膨らむ。

対して、バックパッカーという存在はランダム性を愛する人たちと言える。彼ら彼女らは、文字通りバック1つしか荷物がない。
代わりに「まあ最悪どうにかなるだろう」というポジティブな態度を携えている。バックパッカーは、観光地や店や地物の食事よりも、ランダム性そのものと遭遇したいのだ。

不思議なもので、入念に準備をすればするほど、荷物が増えて移動コストが高くなり、スケジュールが狂った時の負荷は大きくなる。
バックパッカーのトラブルに対する鮮やかな身のこなし方は、その身軽さに裏打ちされている。

当たり前だが、想定外は想定できないから想定外だ。
不確実な時代をサバイブする術をバックパッカーに習うなら、身軽さと前向きさ、まずはこの2つだろう。


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