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黒歴史ファッション

お久しぶりの投稿でございます。おじさんです。

休日でヒマなんで、過去の自分のファッションでも語ります。

20代前半の頃アパレル販売員を経験して、ほんの少しは服装の基本みたいなのは身に着いたものの、それより過去のワイは、それはもう・・・それはもう本当に酷いもんでした。

おそらく高校生くらいの頃までのワイは、国内でもワースト10に入るレベルで致命的にダセぇ服装していました。
というかもう、めちゃくちゃでした。

一応、中高生くらいの頃からカッコイイと思う服装をしたいとは思ってはいたけど、何をどうやって着たらいいのか、どういう服を選べばいいのか、そもそも、カッコイイ服装ってどんなんだ?って感じで、さっぱりわかっていませんでした。

当時からネットがあればまた違ったんでしょうが、なんせ平成中期ですからね。テレビや雑誌くらいしか情報源ないですし。
ワイはそんなテレビや雑誌にすら疎かったですし。
あと服装を参考に出来るような友達も少なかったですし。
ついでにド田舎出身の両親も、センス0を通り越して大幅にマイナスでしたし。

それから、ブランドというものも知らず、世の中にはオシャレなショップがたくさんあることも知りませんでした。
街中の路面店であるジーンズメ〇トやゴールウ〇イ(最近見かけないね)等の量販店にある服が最高最強のオシャレであり、服はそういうとこで買えばファッション通になれると思っていたのです。

一例ですが、そんなワイの黒歴史ファッションを少し紹介します。

中学生くらいの頃、テレビに出てる人や、身の回りの人がTシャツにベストを合わせて着ているのをよく見かけて、「あ、今はこういうのがトレンディなんだな」と思い、自分もベストが欲しくなったことがありました。
ですが、神ショップのジーンズメ〇トやゴールウ〇イをいくら探してもベストは見つかりません。ダ〇エーやヨー〇ドーの紳士服売り場にもありません。

なかなか見つからないベストに対し、「ベストが欲しい・・・ベストがあれば・・・俺は最強のオシャレボーイになれる・・・」と、その想いは強くなる一方でした。

そんな中、とあるディスカウントストア(ロヂ〇ース)をぶらついている時に、ついにベストを見つけたのです。
・・・と言っても、それはポケットがこれでもか!というくらいに前身頃にへばりついた「フィッシングベスト」。

それでもワイは「やっと見つけた💛探したんだぞコイツぅ💛」と、薄いベージュのフィッシングベストを買い物カゴに放り込んで、弾む足取りでレジに駆け込んだのでした。

そうして出来上がったコーディネートがこちら。

・一軍選手のアディダスのロゴT(白)
・フィッシングベスト(¥980)
・適当なダボダボジーパン
・中学指定の白いわけわからんスニーカー

最強。

ああ、これでワイもオシャレメンズの仲間入り・・・きっと女の子にもモテモテだろう。
その日はその最強のファッションで、当時通っていた塾に向かいました。
同じ教室の女の子の第一声は
「ヒロオカ釣りでも行ってきたの?(笑)」

好きな男に向ける笑顔ではなく、珍妙なモノを見るような笑顔でその言葉を言われたワイは、「あれ?予想していたリアクションと違う」と思ったものでした。
そりゃそうだ。
それでも彼女のそのリアクションの真意に気づけず、フィッシングベストはしばらくはワイのレギュラー陣だったような記憶があります。
あぁん。消えたい。

それから、シャツの上にシャツを重ねて着てたり、
当時ハマってた漫画の「ろくでなしブルース」のキャラ、海老原に憧れて頭にバンダナ巻いてみたり、
修学旅行の土産屋で必ず売ってる、剣にドラゴンが巻き付いたキーホルダー付きチェーンを財布に着けてポケットに入れたり、
親父のブカブカテーラードジャケットをコート代わりに着たりと、
もう、本当にめちゃくちゃなもんでした。

そんなワイのセンスがいくらかマシになったのが大学生の頃。
初めての彼女(ギャル)の影響で、ようやくファッションビルやショップの存在を知って、着こなしなんかも多少は覚えたのでした。

量販店の¥1900とかの服が1軍だったワイにとって、Tシャツ1枚で¥5000~¥10000とかの世界は衝撃でしたが、その分やはりカッコいいし、質もシルエットも安物とは違うのは一目瞭然でした。

加えてショップ店員さんの眩しいこと。
あんなカッコイイ人になりたいなぁと憧れたもんでした。
まあそれが動機で、後にアパレル販売員になったんですけどね。

それは置いといて。

ようやく少しオシャレの階段を登り始めたワイでしたが、この頃も何かをこじらせて間違った方向に進んでいきました。
あと彼女は3ヶ月でフラれました。

2000年前後の当時、世の中はビジュアル系ロックバンドが全盛期(多分)であり、派手でギラギラしたファッションのアーティストにワイは釘付けでした。
細身で派手な柄のシャツに、なが~い足が映えるブーツカット。
や~ん、カッコイイ💛同じ男でもしびれる!憧れるゥ!

そうしてワイはちょっと尖った服がメインのショップの常連となるのでした。
もともとワイは細身だったので、がっつり絞ったシルエットの柄シャツをチョイス。で、胸元を開け、足は長くないくせに下に向かうにつれ際限なく広がる裾のブーツカットを合わせる。しかもこれまた柄という。
でも、まだ足元までに意識が行ってなかったワイは、その服装にナイキのスニーカーを合わせるという致命的なミスにも気付いていなかった。

柄+柄+スニーカーのダサさに気づかず、周りからは多分白い目で見られていたのも気づかず、ワイは胸を張って大学のキャンパス内を歩いていたものでした。
ユニ〇ロを着ている友人を見て「ふぅ・・・ヤレヤレ。もっと俺みたいにオシャレになれよ!」と思っていたものでした。
今思えば、逆によくこんなワイと友達になってくれたもんだ。
服部くんありがとう。

そんな痛々しいワイも大学を卒業し、まあちょっとした寄り道を経て無事アパレル店に就職しました。

例の尖ったファッションのショップに配属を希望していたのですが、残念ながらそれとは別に、その兄貴分ブランドへの配属となってしまいました。

そのブランドは尖り具合がマイルドになり、スーツなども扱うやや大人向けのショップでした。とはいえ客層はホストとか、ちょっとイキり気味の大人だったので、ワイが好きだったブランドとさほどの大差はありませんでした。

そこでワイのセンスは磨かれ(?)、いくらか大学時代よりはマシになったものの、とんがり気味が好きな面はあまり変わりませんでした。

仕事で着るスーツ細身で、ジャケットは1つボタン、ショート丈、ピークドラペル、パンツはセミフレア(ほんのり広がり加減のブーツカット)に靴は先っちょがとんがったやつ(ポインテッドトゥ)を好んで合わせてました。

ラペルの部分だけサテンみたくなったやつとか、側章の入ったタキシード風な奴も好んでました。パーティとか以外でどこで着んねん、て感じです。

当時ワイはそんな恰好で毎日ママチャリ漕いで駅まで行って、ラッシュでもみくちゃにされながら通勤してました。
客層に合わせて髪型もマッキンキンでワックスで盛り盛りのロン毛にしてたこともあってか、目立ってたらしく、ちょいちょい警官に止められてチャリンコが盗品じゃないか調べられました。見た目で判断すんな。

なかなかファッションセンスがマトモにならない日々を過ごし、25歳くらいになった頃、中学の同窓会の連絡がワイの元に届きました。

中学の頃のワイと言ったら、クラスカースト最底辺のド陰キャでした。

ですがオシャレメンズに生まれ変わった今のワイなら、同級生たちを見返してやれる!なんなら女の子たちのハートも射止めまくったる!
と、溢れ出る下心を抑えきれず、コミュ障のくせに即参加を決めました。

そうして50人くらい参加するらしいその同窓会で、全員の目をワイに釘付けにしたる!と、意気揚々と乗り込んだワイは、またしても大恥を周囲にさらしてしまうのでありました。

その日のファッションは、ラメ入りストライプの細身スーツに、ピンホールシャツにナロータイ。鞄と腕時計はエルメス(無理して買った)。
コートはベルベットのトレンチ。
完璧だ。今夜で女の子のメルアドが一気に増えちまうな(当時はまだガラケー)。うひうひ。

より注目されるために、あえて少し遅れて参加するというクソ小賢しい小細工を弄して合流するワイ。

やはり目立つらしく一斉に視線がこちらへ。
うへへどうだ、かっちょいいだろう。昔のワイとは違うだろう。

「えー誰ぇ!?」
「ヒロオカ君!?」
「変わったねぇ!」
「ホスト!?」

次々そんな言葉をかけられ内心舞い上がるも、落ち着いた様子を装い「いやいや、ただの店員だよ」「いやぁ、ホストじゃないってw」と答えつつ得意気になるワイ。

ただこの時気づいていなかったのだ。彼女らの言葉の裏に

「変わったねぇ!(痛々しい方向に)

という意味が込められていたのを。
ああ、今思い返してもとっても恥ずかちい。

あとメアド増えませんでした。

・・・まあそんなわけで、若い頃は赤っ恥を晒し続け、20代後半あたりからようやく落ち着いた服装を覚え、なんとか恥ずかしくない恰好(多分)をするようになったのであります。

まあ結局センスは人それぞれ、服だって値段関係無しに組み合わせ次第、あとはTPOに合わせてりゃいいわけで。
それに気づくのがだいぶ遅くなりました。

そうして時を経て40代になった今では、もはやファッションなどどうでも良くなって、ワー◯マンのTシャツにハーフパンツ、パチモンのクロ◯クスで外出するおじさんになってしまいました。

見た目だけで言ったら30代の頃が一番マトモだったなぁ。

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