コーエン兄弟『バートン・フィンク』徹底解剖9「チャーリーの話が下世話に聞こえる人は心が不潔です」
大変だ!もう第9回!?
急いで終わらせないと5月4日の『サバービコン 仮面を被った街』公開日が来てしまう!
コーエン兄弟のお蔵入り脚本『サバービコン』という物語を本当に理解するために始めた企画だったからね…
ほっといたら1本の作品の解説を何十話にもわたって延々と書く男や。しかも完結せずに違う作品に手を出す…
ホント気を付けなきゃ。さて、前回を未読の方はコチラをどうぞ。
第8回『The Devil in the Flesh 肉体の悪魔』
前回は「処女懐胎」だったけど、今回は「聖書で最も有名なシーン」だったよね…
「最も有名なシーン」ちゅうたら、アレのことやろ。
だね。だけどその前に「もうひとつの有名シーン」もある。
今回はその2つをじっくり解説しよう。
重要なセリフが日本語字幕や吹き替えでは、全てスルーされているからね。
どうして日本語には訳されていないの?
この映画で描かれるテーマを、きっと翻訳者が気付いていなかったんだろう…
だけど気付いていたとしても日本語に訳すのは不可能に近いと思う。
セリフの100%がダブルミーニングになっているから、英語と全く異なる言語の日本語には訳しようがないんだよ。
『バートン・フィンク』を字幕や吹き替えで観た場合、「半分の意味」しか受け取れないっていうことか。
半分以下だな。
だって「映像では補完されない、もう半分」の方が重要だからね。そっちがメインテーマだから。
特にこの「チャーリーとの二度目の会話」は、天才作家コーエン兄弟の神髄ともいえるパートだ。
前回解説した「Me,myself and I」以降の部分をじっくり見てみよう…
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