コーエン兄弟バートンフィンク8_1

コーエン兄弟『バートン・フィンク』徹底解剖8「肉体の悪魔ーThe Devil in the Flesh」

さて、バートンはトイレで言われた通りにW.P.の部屋を訪ねたんだけど、W.P.は酷い泥酔状態で、とてもじゃないが「レスリング映画」の話を聞くことはできなかった。

その代わりにバートンは、W.P.の秘書兼愛人「オードリー」と仲良くなれたんだったね。

後日改めて会うことにして、この日はホテルへ帰った。

前回を未読の人はコチラ

徹底解剖・第7回『同業者W.P.と15の秘密』

次のシー​ンは、バートンの部屋「621号室」での「差し入れ」のアップやったな。

フロント係のチェットからのプレゼント「画鋲の箱」だね。剝がれる壁紙を応急処置的に留めるためのものだ。

だけど本当に重要なのは「包装紙に書かれたメッセージ」なんだ。

この後に「何のシーン」が始まるのかが予言されているんだね。

よ、予言!?

チェットは「猛烈早打ちタイピストのおばちゃん」と同じ「預言者」なんだよね。

これから物語で何が起こるのか予言しているんだ。

「Hope these will do the Trick」

「do the trick」で「効果を上げる・うまくいく」っていう意味だから、普通に訳すと「これで間に合えばいいのですが…」って感じになるんだけど…

「トリック」って意味じゃないの?

もちろん「trick」といえば所謂「トリック・手品」のことなんだけど、この言葉は状況次第で様々な意味になるんだ…

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