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そもそも「気になる」「悩む」ってどういうことなの?

先日、「気になる」ということについてまとめました。

ここでは次のように、わたしは書いています。



辞書によると、言葉の意味は以下の通りです。

【気になる】
心に引っかかること。考えまいとしていても、思い出して考えてしまうこと。

実用日本語表現辞典

【気になる】
心配になる。気にかかる。

デジタル大辞泉:小学館

ずっと心に残っているような印象ですね。
「ぐるぐる」「もんもん」「もやもや」といった擬音が聞こえてきます。

わたしは特に「考えまいとしていても」という部分が気になりました(笑)
積極的に考えたいのではなく、無意識のうちに意識してしまう、勝手に自動的に考えが浮かんできてしまう、その結果心地よくない思いが充満してしまう・・・ようなイメージが湧きます。

嫌ですよね、自分でコントロールできない思考の癖って。



これはまさに「悩み」の状態そのものです。

心の中によからぬ思いが浮かんでは消え・・・を、自分が望まずして勝手に起こっているような感じです。

確かに悩んでいるときってそうですよね?

これでいいのかな?
やっぱりあっちの方がいいかも?
でもこっちも大事だし・・・
これで失敗したらどうしよう・・・
だけどもしダメだったら・・・

こんな声が、頭の中を心の中を満たしていく―――

考えすぎないように意識の外に追いやっても、ふとしたときについ思い出してしまうんですよね。

そしてまた思考のループに迷い込んでいく・・・というのが、悩んでいる最中に起きていることだと思います。




一度気になると、そのことに意識が集中します。そして、いまの見方でしか物事を見ることができなくなります。これをカラーバス効果と言います。

カラーバス効果とは、例えば「赤いものを探して」と言われると、周囲の赤いものだけに意識を向けるようになるというものです。そこから、「一つのことを意識すると、そのことだけが気になる」あるいは「無意識レベルで一つのことに関する情報を集めようとする」こととされています。

つまり、気になることがあった時点で、そのことに関連する事柄に自然と意識が向いてしまい、ますます気になって仕方ない状態になってしまうわけです。「考えまいとしても」というのは、カラーバス効果のことを指しているわけですね。


また、周囲の言葉から気になることだけが耳に入ってくるようにもなります。これはカクテルパーティー効果と言います。

カクテルパーティー効果とは、大人数で参加するパーティー会場でがやがやと周囲が話している最中でも、例えば自分の名前が誰かの会話の中に出てくると雑音の中からでも聞き取れてしまうというものです。カラーバス効果と同様に、気になったことが自然と聞こえてくるため、ますます意識してしまうわけです。


悩みの種となるできごとがあったとします。
そのことを悔いていて、どうしてもすっきりと解消できない日々を送っているとしましょう。
すると、そのできごとに関連するものを目にしたり、あるいは誰かの会話の中に出てきたりすると、なぜか目がいったり耳をそばだてたりしてしまうことってありますよね?

これが人間関係の悩みだとさらにやっかいなものになります。
相手のことが気になって仕方なくなり、姿や名前を見ただけで、声を聞いただけで、つい意識してしまう状態になります。
さらにはホーン効果(ネガティブ・ハロー効果)が働くこともあります。

ホーン効果(ネガティブ・ハロー効果)とは、相手の悪いところが1つでも気になると、すべての行動が悪く見えてしまうというものです。人事評価では、1つ良い実績があると他のすべての仕事も良いと評価してしまうポジティブ・ハロー効果が有名ですが、その逆にあたるのがホーン効果です。

つまり、一度良くないことがあると、その相手が何かをするたびにすべてが悩みとつながって悪い方にしか捉えられなくなります。無関係な誰かに対しての行動や、良い行動と思われることですら、すべてが嫌な行動にしか見えなくなり、ますます気になって仕方なくなります。




こうして考えると、『気になる ⇔ 悩む』という相互関係が見えてきます。

どちらからというものでもなく、気になるから悩むし、悩むから気になるわけです。まるでシーソーのように揺れ動きながら大きくなっていく様子が想像できます。


でも、そもそも気になるような・悩むようなできごとがあったから、そこをきっかけに意識するようになったはずです。

わたしたちCDA・キャリアカウンセラーが徹底して「経験をきく」ことに重きを置いているのは、この悩みの種となったできごと自体をどう捉えたかということから、相談者自身がどういう見方や捉え方・考え方をしているかを把握してもらおうという考えに基づいているからです。

そもそも、「気になったのはなぜか?」「悩むようになったのはなぜか?」という問いの答えは、ご本人の中にしかありません。無意識レベルで物事をどう見てどう捉えてどう考えているかという「自己概念」をご自身で見つめてもらうことこそ、悩みの解消につながるはずです。

だからじっくりと経験を聴きながら、自分との対話をするかのようにご自身の自己概念を見つめてもらい、深く内省を進めていただきます。
そのきっかけはCDA・キャリアカウンセラーのかかわりであり、問いかけです。傾聴のプロとして、キャリアカウンセリングの専門家として、わたしたちは悩みに向き合ってもらうという体験を提供しています。

もし身近に国家資格キャリアコンサルタントやキャリアカウンセリング技能士、CDAなどの資格を持った方がいらっしゃるなら、ぜひ一度お話しをきいてもらうことをおススメします。きっと、「なぜ悩むんだろう」という問いの答えに気づかされるはずですよ!




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