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マネジメント視点のアップデート ※個人にも適用可

一般にマネジメントの基本要素とされるものに「ルール」「位置」「利益」「結果」「成長」の5つが挙げられます。これらは、迷いが生じた際にも見直せる、マネジメントを考慮する際の基本の物差しといえます。同時に、これらの基本要素の弁えをもとに、日々において採用できる少しストレッチを利かせた視点があるとすれば、それは何でしょうか。

この度は、現代のビジネス環境をもとにアップデートした、マネジメントに有用な視点を考慮します。

物差しのアップデート

マネジメントの基本要素は、組織運営の基礎を形成しています。これらの要素を、現代の組織やチームの運営に適応させるためにアップデートすることは、効率と効果の向上につながります。

ルール→柔軟と適応

基本要素であるルールは、組織の枠組みと秩序を提供します。一貫性と公平性をもとに、メンバーの行動や意思決定のガイドラインを提供し、混乱を防ぎます。

アップデート::絶えず変化する環境に適応する(させる)ため、ルールに柔軟性を持たせ、必要に応じ調整や配慮の価値観を採用します。視点として重要となるのは、従業員の自律性と創造性を促進するためのガイドラインとすることです。

位置→役割と責任

「位置」は、個々の役割と責任を定義します。個々の職務内容と期待される成果を明確にし、効率的なチームワークや個人の専門性の発展を促すことを目的として、組織やプロジェクト内での各メンバーの位置付けを決定します。

アップデート:当初想定の固定的な位置から、プロジェクト単位や状況に応じて変化する、判断に裁量のある役割と責任の付与に認識をシフトします。期待する効果は、柔軟性とチーム内での多様な経験です。

利益→共有価値の創造

利益は、組織の目標と動機を提供します。個人と組織が目指す成果に対する見返りを定義し、メンバーに、理解し易い動機やモチベーションの源泉を示します。利益には金銭的な報酬だけでなく、職業的満足感や社会的貢献も含まれます。

アップデート:個々(個人)の利益だけでなく、社会全体への貢献や持続可能性を考慮した、共有価値の創造を促します。役割におけるステイクホルダー全体の福祉を視野に入れた働きに、社会に与える影響までの視座を提供します。

結果→継続的なフィードバックと学習

結果の考慮に際しては、個人やメンバーの行動をもとにした成果までを評価します。目標達成に繋がった具体的なパフォーマンスを分析することで、個人やチームの成長につながるフィードバックを提供します。これにより、今後の行動計画に有効な要点や改善点が明確になります。

アップデート:単一の結果や指標、評価の対象期間に依存するのではなく、中長期的な視野で、継続的なフィードバックと学習を促し、プロセスと、それに紐づく結果の両方を評価します。これにより、一時的な目標の未達成に際しても、学習の機会にできたかを評価し、継続的な成長を促します。

成長→個人と組織の共生

成長は、チームメンバー個々のスキルの向上やキャリアの発展を促し、継続的な学習と適応の文化を育むことです。これは、長期的な競争力や持続可能性を確保する上で重要な要素です。

アップデート:担当業務における対応範囲の拡大や利益の増加を超えて、個人と組織、社会との共生(協働による発展)を目指します。所属メンバーのキャリアの発展、学習機会の拡大に加えて、組織や社会の能力や強みを生かす働きかけや、その課題解決、育成の余地を考慮します。

おわりに

各基本要素の認識のアップデートを採用することで、個人やチームの働きを、組織や社会の成果に繋げられる可能性があります。組織や社会への影響を考慮に入れた取り組みや行動は、変化に強く、持続可能な成長を達成しやすい文化や意識を醸成します。

アップデートされた認識が招く成果は、短期的な手元の成功や業績を超えて、組織や社会の長期的な価値と、働きかけによる好影響の最大化を目指します。これによりマネジメントは、個人やチームの枠組みを超えて、組織や社会が持続可能な成長を目指す働きにも貢献できます。❀

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