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#17 世界一カラフルなホーリー祭。

去年の今頃は、新型コロナウィルスが世界中で猛威を振るい始めた頃で、「首相からの呼びかけで今年はインドのホーリー祭が中止らしい」なんて記事を読んでいました(実際は結構やっていたようですが)。

まさかそこから丸々1年、今年もまだコロナと闘う日々が続いているだなんて。

ホーリーというのは、例年3月に開かれるヒンズー教のお祭のことです。この日は、町の皆でカラフルな粉や水を掛け合って春の訪れを祝う、というインドらしい大変派手なイベントです。

僕は昔、その3月に丸1ヶ月かけてインドとネパールのヒンズーエリアを旅していたことがあって、ネパールのポカラという町にいた時にちょうどホーリー当日だったことがあります。

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その日は、現地で仲良くなったネパール人の奥さんの山奥にある実家に3日かけてトレッキングに行く初日、それ一体どういう状況ですかという日で、山の麓に移動をしていたのですが、宿の外に出た瞬間に、紫とピンク色にまみれた男が襲い掛かってきて、ウォーキングデッドかと思いました。

一体何で出来ている粉かは考えないようにします笑。


歩いていても、バスに乗っていても、なんならバスの荷台に乗っていても道行く人々がカラー水の水鉄砲などで襲撃してきます。

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でも怒ってはいけません。

今日は、すべての身分と立場を超えたホーリー祭。普段はカースト制度という業に縛られ明確な人間の序列を持つ彼らも、今日という今日ばかりは無礼講なのです。

無礼講を履き違え、下克上を受けた死体がガンジス川をよく流れているというホンマかいなな話もあります。しかもガンジスを流れることで罪が浄化。それこそホンマかいな。

「ハッピーホーリー!」

そういえば全てが免罪符になるかのように。

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ネパールの山風景は、かつての日本もこうだったんじゃないかなと思わせるようなもので、どこか心の平穏を誘います。

しかし山を越え、川を越え、人のいる村を通ると、ゲリラ戦のように子供たちが粉と水を浴びせかけてきます。「ハッピーホーリー!」

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僕も、村民と一緒になって、「お願いだから止めて!!」と叫ぶお姉さんに、「ハッピーホーリー!」と嬉々として粉を浴びせかけました。

嗚呼、この快感は何だらふ……。物凄い恨めしい顔で睨まれましたが、それもまたホーリーという祝祭のもと、悪くない。

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結局この日はもう少し先まで行く予定だったのですが、急遽この村に滞在することにしました。こういったイレギュラーもまた旅の醍醐味のひとつです。

カラフルな粉にまみれた顔で、一緒にごはんを食べ、一緒にヤシの実を落として飲みました。

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ちなみにこの村には風呂というものがなく、身体を洗いたい時には村から山ひとつ分下ったところにある湖に沐浴をしに行くのですが、これが30分以上も歩いたジャングルの先にある、ヒルに足を吸われまくりながら行くようなところで、お姉さんが「お願いだから止めて」と言っていた意味を身を以て知ることになりました。

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そんな楽しかったホーリーですが、とはいえ僕が経験したホーリーは、ネパールの山奥での微笑ましいひとコマ、といった可愛いものでして、例えば、インドのニューデリーから2~3時間移動したところに、ホーリー最激戦地域と名高いブリンダバンと呼ばれる町があります。

インドのヒンズー色濃い地方都市とかですとこの有様ですので、Flickrも貼っておきますね。


外国人旅行者からも、知る人ぞ知るカルト的人気を持つホーリーですが、今年は長引くコロナで国内参加者だけになりそうです。いや、オンラインホーリーとかあるのかもしれません。画面にバッシャー粉かかってきたら、画面のこちら側でセルフでバッシャー粉かぶるみたいな。

後始末つらいだけです。


はやく世界中のお祭りを、世界中の人々が楽しめる、そんな日に戻ってほしいものです。

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※超お気に入りの一枚

感謝の極みです。どうもありがとうございます。