個人的メモ:怒りの由来について

怒りにはいくつかの機能がある。怒りが持つこれらの機能はどのように発達してきたのだろうか?
この記事には、その答えは無い。進化心理学の観点でその答えとなるような理論が見つかるだろう。そのような読書を行うための、準備のために、この記事を書いている。

怒りの機能

怒りには、いくつかの機能があると私は思う。

  • 理性を介さないことで、判断を即座に行う

  • リソース配分を怒りの対象に集中させる

  • 周囲を萎縮させる

  • 他者の怒りを感じた者は、そこから立ち去りたいと思う

「理性を介さないことで、判断を即座に行う」「リソース配分を怒りの対象に集中させる」は、怒りを持つものの内部の機能、「周囲を萎縮させる」は怒りを持つものから他者への情報発信の機能、「他者の怒りを感じた者は、そこから立ち去りたいと思う」は怒りを持つものから情報を受け取ったものの機能に当たると思う。

  • 理性を介さないことで、判断を即座に行う …内部機能

  • リソース配分を怒りの対象に集中させる …内部機能

  • 周囲を萎縮させる …情報発信者の機能

  • 他者の怒りを感じた者は、そこから立ち去りたいと思う …情報受信者の機能

怒りの発達シナリオ

このような機能を持つ怒りが、どのような順序で獲得・構成されたのかは、いくらでもシナリオか書ける。たとえば、

  • 内部機能を行う際に出る副次的な動作が、情報発信者の機能・情報受信者の機能へと進化していった。

  • 情報発信者の機能を行う際に出る副次的な動作が、内部機能・情報受信者の機能へと進化していった。

  • 情報受信者の機能を行う際に出る副次的な動作が、内部機能・情報発信者の機能へと進化していった。

  • もともとは別個だった内部機能・情報発信者の機能・情報受信者の機能が、それらの機能が行われるタイミングが同期するように進化していった結果、一つの感情を構成するようになった。

これらのシナリオのうちどれが一番もっともらしいのか、それともほかに、よりもっともらしいシナリオがあるのか、私は知らない。

なんの本を読むか

Becoming Human: A Theory of Ontogeny (English Edition) / Michael Tomasello
これが一番、興味のある内容に近そう。
和訳は1万円強、原著は3千円強。

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