見出し画像

向いてないけど楽しいことが人生を彩ってくれるから

心が揺れている時には、うるさくて単純で真っ直ぐなロックが聴きたくなる。
なにか、向かうべき方向を示してくれるわけではないのだけど、大人げなくもがくことを肯定してくれる。
中学の時から、聴いている音楽は変わってきたようで核の部分は何も変わっていなくて、そのことが僕を少しだけ安心させてくれる。

朝、職場の先輩が笑いながら
「今の仕事向いてないと思うんよね〜」
と言ってきた。
笑いながら切実な本音をこぼす人の行き先のなくなった感情と苦悩が見え隠れする。
本当に悩んでいる時ほど、冗談っぽく言いたくなったりする。


まだ何者でもない若者は『向いていて楽しいこと』を探し求めて苦悩する。
そしてそういう自分もまだその季節を生きている最中だ。
しかし、生きていて圧倒的に多く出会うのは
『向いていなくて楽しくないこと』で、その体験の蓄積は、楽しさを求める気持ち自体を挫こうとする。

だから僕は時に現れる
『向いていないけど楽しいこと』の存在を大切に抱いていたい。
それらは人生をややこしいものにすると同時に、淡く彩ってくれる。
「向いているから楽しい」
「向いていないから楽しくない」だけでは、人生は退屈な現実の連続だ

手の届く範囲の現実を生きるなかでも、手の届く範囲にある夢のかけらを大切に握りしめていたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?