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私は何者か、番外編 a dozen 俳句 8


今やっとわかったような山笑ふ

何もかも捨てて何処にゆく春愁

音のない春朝山彦寝過ごして

変わるもの変わらぬものも春の闇

ぶらんこ漕ぐ彷徨い続ける境界線

春汀靴下脱いで少女の足

つくしんぼ失くしたものも忘れ果て

春夕餉待ってばかりの女子やめる

ビール飲む春昼と云ふまた起点

運命という名の多分きっと新芽

新芽なぜハートのかたち心房細動

桜蕊落ちる音して平家滅びし

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