おきふぴあの

「こころの中に隠れてたものたち、出てきていいよ。」って誰かが言ってくれたから、だから始…

おきふぴあの

「こころの中に隠れてたものたち、出てきていいよ。」って誰かが言ってくれたから、だから始めます。

最近の記事

前向きの驚きなら、いい。滞ることの恐ろしいまでの、緩く効き始める毒のような侵襲。山を見て、我にかえる。ああ、山が笑ふとは、こういうことなのかと、今更ながらに合点して、遅きに失する。いや、今日ほどはやい日はないのだから、大丈夫だと、早い動悸を優しく撫でる。撫でるより、撫でてほしい。

    • 私は何者か、番外編、ちょっと、言ってみる。

      4月から仕事と並行して、別の組織の一員としても活動しなければならなくなって。はっきり言って、えっ、わたしの有休を使っていくの?である。リフジーン。よくわからん。で、何度か、こなしたが、制服たるものがあって、寸法が合わず、着用が間に合わなかったら、なんとなんと、何故、着てこないんだー、という、ご指摘。 わたしは、何者にも、迷惑を極力かけない、というスタンスで、だから、花畑の草でいたいのに。なのに、草っ原の一本の花みたいになってしもて、あかんあかん。 人ほど疲れるものはない。

      • 新しいことは、いつになっても、いくつになっても、疲れるものである。と、再認識。野にひとり眠りたい。静かに、しずかに。

        • 私は何者か、番外編 a dozen 俳句 8

          今やっとわかったような山笑ふ 何もかも捨てて何処にゆく春愁 音のない春朝山彦寝過ごして 変わるもの変わらぬものも春の闇 ぶらんこ漕ぐ彷徨い続ける境界線 春汀靴下脱いで少女の足 つくしんぼ失くしたものも忘れ果て 春夕餉待ってばかりの女子やめる ビール飲む春昼と云ふまた起点 運命という名の多分きっと新芽 新芽なぜハートのかたち心房細動 桜蕊落ちる音して平家滅びし

        前向きの驚きなら、いい。滞ることの恐ろしいまでの、緩く効き始める毒のような侵襲。山を見て、我にかえる。ああ、山が笑ふとは、こういうことなのかと、今更ながらに合点して、遅きに失する。いや、今日ほどはやい日はないのだから、大丈夫だと、早い動悸を優しく撫でる。撫でるより、撫でてほしい。

          暑くも寒くもない、素晴らしい季節。貴重な季節。蕾を、いっぱいつけた蔓薔薇。頂いた植物が、我の庭で芽ぶく。紡ぎ続ける我と君。眠りの森で、そんなふうに、歩き疲れて、最後には注文の多い料理店で、ありもしない尻尾を切られ、あり過ぎる煩悩、又は、前頭葉を削がれ、だから、ほら、すっきりした。

          暑くも寒くもない、素晴らしい季節。貴重な季節。蕾を、いっぱいつけた蔓薔薇。頂いた植物が、我の庭で芽ぶく。紡ぎ続ける我と君。眠りの森で、そんなふうに、歩き疲れて、最後には注文の多い料理店で、ありもしない尻尾を切られ、あり過ぎる煩悩、又は、前頭葉を削がれ、だから、ほら、すっきりした。

          私は何者か、番外編 a dozen 俳句 7

          耳朶の触れれば爆ぜる春の雷 爪パチンと飛んで東風吹く丘のうへ 君の影踏んで春宵背が寒し 終いまで読めない手紙朧の夜 春雷といふ記憶なるうなじの白 春の雷我呼ぶ声の凄まじき 春まだき抱きしめたいとは寂極み その指を噛んで含んで花月夜 桜蕊降る音さみし山の際 かさこそとバイバイグッバイ花ぼんぼり 花散ってたったひとりの道のうへ ふりかえることなどできぬ春の泥

          私は何者か、番外編 a dozen 俳句 7

          私は何者か、477

          朝、銀色の大きな輸送車とすれ違った。その、硬いけれど妙に滑らかな脇腹へと吸い込まれそうになる。 濡れたアスファルトのうへの桜の花びらを避けたり、踏んだり。 時間は僅かずつ経過して、なにか、本質的なものから離れたり、くっついたりしながら、満開のその花びらは枝から離れ、舞いながら、つぎに地上に敷き詰められて、我ら、しばし留まり、この指先の置きどころを思案するのである。つまり、本質の質を問うのである。 川は流れ続ける。澱むことを嫌い、ゆく。 何も、なにもかもが少しもじっとし

          私は何者か、477

          私は何者か、番外編 a dozen短歌 45

          風は青ビルのてっぺん吹き抜けて人も車も奈落へ急ぐ 鳥でなくてふでもないがただ高くただただ高く高く行きたし 待つあいだ待たせる曖昧マダガスカルあの木の名前はたしかバオバブ さよならの手紙ぺたりと裏返し紙飛行機の青空抜けて 優しくも冷たくもない水の青花びら散らし浮かべて飲んで 囀りのどこかで聞いた言の葉と似ていてはっとしてふりかえる 影ひとつ小さな鳥の連れてくる恐ろしいほど静寂長閑 つるバラのどこまで腕を伸ばしゆく昨日の涙忘れてしまふ 欠伸して背伸びしてみてわたく

          私は何者か、番外編 a dozen短歌 45

          私は何者か、番外編 a dozen 短歌 44

          桃色の花があなたの右手からタネも仕掛けもあるに決まってる 渡る度渡る旅とて失えるものの哀しさ鈍い錆色 そういえば滝はどんな音たてて落ちてきたのかさっぱりわからぬ 夜半より雨が雨でなくなって差し詰め雨は水のものいい 信じては背中が痛い信じねばこころが痛い何を信じよう さくらさくらこのごろよけいに思うのよそんなに綺麗じゃ哀しすぎると 散る前にゆっくりしてはいけないのそんなに綺麗じゃ疲れるばかり 出会ったり別れたりって人は思うほんの瞬き風に攫われ だからねー大切にし

          私は何者か、番外編 a dozen 短歌 44

          スキしてくれてありがと。 ほんたうに、しあわせとは、すぐそこにあり、また、手のふれる、その瞬間に、ふっとにじんで消ゆる。のか。いや。 ありがと。

          スキしてくれてありがと。 ほんたうに、しあわせとは、すぐそこにあり、また、手のふれる、その瞬間に、ふっとにじんで消ゆる。のか。いや。 ありがと。

          私は何者か、476

          これくらいなら、解釈したまう。 それゆえに、不埒なプラチナ。 理解不能が最上級。ダイヤモンドか。 蝌蚪ぐるぐる尻尾の行方春の尻 ミトコンドリア混んどるわ春の道 たったひとつのことをいうため、幾つのことばを呑み、幾つため息をつき、幾つの夜を跨いだことだろう。 まだ、わたしは、何も言い得ていないのである。 人の言葉を借りるなど、素人ではあってもそうありたくはない。 拙くても、書く。 言い尽くされて、ジョンケージみたいに、音のない言葉を表現したとして、それは、もう、ひ

          私は何者か、476

          私は何者か、475

          突き放されて、奈落に落ちて。いや、そうでもない。えっ、あの、おみくじどおりか。いつも、いつも、救いの手がわたしを守ってくれる。それは、たとえば、チョコレートテリーヌの一欠片であったり、雑味のない、香り高い、ひどく、寒々しいほどすっきりした風味の紅茶であったり。そして、それをわたしに与えてくれる人のあること。 あの、神の様子が悉くに描かれたところの、大塚美術館で見た登板画が蘇る。 神は、死んだ。とか、ニーチェさまよ。 こころのなかの、誰にも、こじ開けられないところは、どう

          私は何者か、475

          私は何者か、474

          人間というは、いやいや、わたしのたまたま知っている人の話ではありますが、甚だ、やだやだ、なのであります。 信じてはならぬと、そうです。高い山の上の神様かも知れぬ主から、そうそう、己に勝てよと。そう言われたのに、なんと、情けなき、意味不明の言動と、思慮と、資格なしよ、自覚もなく、我はどこへ流れ着くのか。 瓶のなかのメッセージを読んだのは、誰ぞ。ゆふぐれにうっすら頬の髭の影浮かべ、そんな、船乗りの手にひらにある、手紙。 髪は風に吹かれるまま。 けれど、海は凪いでいる。 戦

          私は何者か、474

          まるいとわかっているのに、その、陰の部分を見ずに、光る美しさに気持ちを奪われる。ピアニッシモとは、わたしのことよ。弱くよわく、けれどそこに在る。考えなければならぬことが、増えてゆく。そんな春。桜、木瓜、辛夷、木蓮、連翹、ムスカリ、雪柳、いぬふぐり、踊子草。咲けよ、そして、思えよ。

          まるいとわかっているのに、その、陰の部分を見ずに、光る美しさに気持ちを奪われる。ピアニッシモとは、わたしのことよ。弱くよわく、けれどそこに在る。考えなければならぬことが、増えてゆく。そんな春。桜、木瓜、辛夷、木蓮、連翹、ムスカリ、雪柳、いぬふぐり、踊子草。咲けよ、そして、思えよ。

          私は何者か、番外編 a dozen 短歌43

          湧く水の一瞬で届くこの胸の奥に設えたる部屋へ 春の陽にどこにも行けぬ枯れ蓮刻は留まるものをかまわず つくしんぼ一本見つけたら不思議いつの間にやら取り囲まれて れんげそう風のつけたる道標我の耳よりミツバチの出ず 知らぬふりしてこうやってのろのろりずっと我らはfakin'it 涙ってこんなに熱い目の端に雪柳の白ぐんぐんと 私の言葉なるもの言葉たるひとりの真夜の月の月なる 週末の家にひとりとかわからん韓国海苔とビールと端末 それでもねだあれもいないという設定自由に素

          私は何者か、番外編 a dozen 短歌43

          私は何者か、番外編 a dozen 短歌 42

          耳鳴りと雨樋伝う春の水仲良くなったらつぎはお別れ 走り去るものに雨音約束のハートのかたちの新芽ください 金曜の耳朶染めるブルーアワー短い髪をくしゃくしゃ撫でて 最後の葉の最後のしずくさよならの時間なんてのはそんなものだよ 此処しばらく月を見てないそんなこと考えながら東京ばな奈 見つけたり見つけられたり探しつつ探されてもいるサンクチュアリ 見つけてはいけないなんて言ってない見つけてほしいとも思ってない 覗き込む23時の天気予報わたしのための低気圧かも 金曜と土曜

          私は何者か、番外編 a dozen 短歌 42