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私は何者か、448



紀州より北であっても、なかっても、その、黒曜石の海岸は懐かしくも美しい。かと言って、優しげで冷たく、柔らかくも厳しい。にじり寄っては二律背反。

滑らかに白を加えて、どうしよう。

カフェオレか。

ロイヤルミルクティーか。


波は今日も穏やかである。わたしが波ならば、きっと大変よ。三角波。いやー、それは怖い。


韃靼海峡をゆくてふてふを、わたしは忘れられない。

影響されたくないし、でも、好きである。あなたに初めて教える。


黒曜石の海岸での散歩には、器量の良い猫か、または、穏やかな大型犬が似合う。


その時点で、ハードルを上げる。のか、下げるのか。


黒く輝く砂の上に足跡をつけて。わたしの横には、あなたとその小動物よ。


理想を絵にする。


でも、それは、なぜか、本当の姿を映しだす。


なれなかったものに、なる。


そうなるために、生きながらえた。



黒曜石の海岸は、優しげで冷たく、柔らかくも厳しい。にじり寄っては二律背反。


わたしは何者か。





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