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私は何者か、474


人間というは、いやいや、わたしのたまたま知っている人の話ではありますが、甚だ、やだやだ、なのであります。
信じてはならぬと、そうです。高い山の上の神様かも知れぬ主から、そうそう、己に勝てよと。そう言われたのに、なんと、情けなき、意味不明の言動と、思慮と、資格なしよ、自覚もなく、我はどこへ流れ着くのか。

瓶のなかのメッセージを読んだのは、誰ぞ。ゆふぐれにうっすら頬の髭の影浮かべ、そんな、船乗りの手にひらにある、手紙。

髪は風に吹かれるまま。

けれど、海は凪いでいる。

戦いなどという言葉は、要らぬ。


もう、すでに、戦い疲れた。


自身と。



わたしは何者か。



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