No.763 「病院へ行け、病院へ!」

便利な耳を持っています。
「駅伝」が「駅弁」に聞こえてしまう。
「パプアニューギニア」が「パパは牛乳屋」に聞こえてしまう。
「イースト菌でパン作れるよ」が「いいストッキングで、パンツくれるよ」に聞こえなくもないような、あるような?いったい、どんな頭の構造をしているのでしょう?

もうこうなると、耳の垢掃除だけでは飽き足りず、どっかで脳の精密検査を勧められそうな今日この頃、又しても、便利な耳がその食指を伸ばしたのでありました。

放課後に、野球部の生徒たちがグラウンドで大声を上げながら、明るく楽しそうにリズム体操をしています。
「パンパンパンパン(手拍子)、協力せーよ! パンパンパンパン、協力せーよ!」

いいフレーズです!野球はチームワークが大事です。みんなの協力と団結力で大きな目標を掴もうと、今日も頑張っているんだなーと思いながらネット裏を歩いていました。

しかし、手拍子の後のセリフには、どこか、なにか、微妙に言葉のニュアンスに違和感がありました。そのことが気にかかり、近くを通った野球部の生徒に尋ねました。
「あそこで、みんな何て言ってるの?」
「ああ、『1・2・3・4、頑張れ、せーの!』って言ってます。」

「1・2・3・4、頑張れ、セーノ!」が、「パンパンパンパン、協力セーヨ!」に聞こえてしまう私の耳は、何度かっぽじっても正しく聞こえるようには思えません。「聞きなし」どころか、みごとな「聞き違い」?

「尼寺へ行け、尼寺へ!」(『ハムレット』)、いや「病院へ行け、病院へ!」でしょうか?
「えっ、美容院?」

「マイナンバー ナンマイダーと聴き違え」
沢登清一郎(男性/67歳/自営業)さん
第15回シルバー川柳(2015年)
へへっ!お仲間、発見!


※画像は、クリエイター・ミクジさんの、タイトル「ヘミングウェイが愛したシェイクスピア・アンド・カンパニー書店」をかたじけなくしました。『ハムレット』あるのでしょうね。お礼申します。