皆さんの地方では「イタドリ」(虎杖)のことを何と呼びますか?
「イタドリ」とは、若葉を揉んで擦り傷などで出血した個所に当てると多少ながら止血効果があり、痛みも和らぐとされ、痛みを取るから「痛取り」とされたという説がありました。「な~るほど~!」と妙に感心しました。
しかし、「語源由来辞典」(イタドリ/虎杖/いたどり)によれば、接頭語「イ」+「タド(蓼)」+接尾語「リ」と考えられ、これが「イタドリ」という和名の由来だとする説もありました。えっ?どっちなん??
イタドリを「虎杖」と書くのは、漢方でイタドリの根を「虎杖根(こじょうこん)」といい、茎の節ごとに赤紫の筋が入り、その筋が虎の縞々模様に似ていることから漢字の由来とするとは、先の「語源由来辞典」の説明です。これは、納得させられます。
さて、「大分合同新聞」(6月4日)の「GX PRESS」の欄に、日本文理大学人間力育成センター長・高見大介氏の「5月の僕とおじさん」という随想的コラムが載っていました。なんとも心惹かれるお話で、胸にとどめておきたいなと思いました。ご紹介させてください。
このコラムの見出しは「問わず語りの人間力原論」といういかめしいものですが、サブタイトルは「5月の僕とおじさん」という親しみやすいものでした。人間力を導き出すアドバイスは、容易にできる事ではありませんが、生活の中から学んだ農夫の豊かな知恵とさりげない言葉が、高見先生の子ども時代に鮮やかな印象を残しています。それこそ、好奇心を育てる原風景だったように思います。
生きた教えとは何かを学びました。おじさんにも、イタドリにも。
※イタドリの花言葉の説明に、「ガクに包まれた実が、花のように美しいことから、『見かけによらない』という花言葉がつけられた」とありました。今日のお話の主人公だった高見少年も、イタドリに「見かけによらない力」を与えられたことでしょう。