見出し画像

No.856 幸せな時間

今日の画像は、我が陋屋の庭先に1週間ほど前に咲いたモッコウバラの1葉です。秋篠宮ご夫妻の長女、眞子さまのお印が、モッコウバラです。

モッコウバラは、中国原産の常緑性蔓バラです。日本へ渡来したのは、江戸時代中期、八代将軍・徳川吉宗(1684年~1751年)の享保年間(1716年~1736年)の頃だそうで、すでに日本の地になじんで300年の歴史を有しています。

モッコウバラは、その香りがキク科のモッコウ(木香)の根に似ているので、その名が与えられたといいます。原種の白花は匂いがありますが、我が家の黄モッコウは、残念ながら香りがしません。また、春のみの一季咲きです。そして、4月初旬~中旬には咲き始めるので、極早咲きとか言われます。病虫害も棘も見られない、強くて育てやすい花だと思います。

庭師だった義父が、1993年(平成5年)頃に玄関わきにしつらえてくれた花垣です。2014年(平成26年)11月に82歳で鬼籍に入りましたが、名残の花は今も「幸あれ」との義父の思いを映しています。親の愛をひときわ感じる季節です。

牧野富太郎の記念館(高知県立牧野植物園)のHP案内に、
「本館と展示館を結ぶ回廊脇では、シロバナハンショウヅルが下向きで広い鐘形の花をたくさん咲かせています。展示館中庭の水盤横ではカマヤマショウブが、カンナ&ローズ園ではモッコウバラも開花し、南園では、朱をさした橙色が特徴的なレンゲツツジが見ごろを迎えています。」(4月14日更新記事)
とありました。

モッコウバラの花言葉には「純潔」「あなたにふさわしい人」「初恋」「幼いころの幸せな時間」「素朴」などがあり、ちょっぴり欲張り屋さんです。

4月から始まった朝ドラ「らんまん」の主人公・槙野万太郎は、植物学者・牧野富太郎がモデルだそうですが、フィクションのドラマでもあるそうです。それでも、少年期の万太郎には「幼いころの幸せな時間」の花言葉が良く似合うドラマの展開です。私は、毎朝楽しみに観ています。