胃薬とカネ

病院から処方された胃薬を漫然と飲んでいる人はいませんか?
自分じゃなくても、高齢の親などが病院から処方されて飲んでいることもあります。

胃薬だから安心?

そんなことは決してありません。
強力に胃酸を抑える薬を漫然と飲んでいれば、ビタミン・ミネラルの吸収障害が起きることが予想されるのは容易です。
ビタミン・ミネラルの吸収が悪くなれば、認知症をはじめとした種々の疾患につながります。
骨粗鬆症にもなりやすくなります。

2月このようなニュースがありました。

PPIだけでない?P-CABでも胃がんリスク上昇か/東大病院ほか

こちらはその資料です。
過度の胃酸抑制は胃癌発生を助長する? ――胃酸分泌抑制薬の功罪――

P-CABとは、商品名で言うと「タケキャブ」です。
結構飲んでいる人多いのではないでしょうか?

今回ピロリ菌除菌後のデータにはなりますが、5万人以上のデータを解析したらタケキャブを飲んでいると「胃がん発症リスクが上昇した」とのことなのです。
しかも用量・期間依存性も示されたとのことです。
多い用量、長期間飲んでいれば飲んでいるほど胃癌リスクが高まるとのことです。

胃癌になるからと脅されてピロリ菌除菌したのに、そのあと処方された胃薬で胃癌リスクが高まるなんて笑えません。
ピロリ菌除菌後は結構な頻度で逆流性食道炎になりますから、タケキャブやPPIと言われる胃薬を飲んでいる方が多いですね。

医原病以外何ものでもありません。

ちなみにPPIもリスク上昇があるとされています。
PPIとは、商品名で言うと、オメプラール、オメプラゾン、ネキシウム、タケプロン、パリエットになります。
誰でも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

ピロリ除菌後PPI長期使用で胃がんリスク上昇
(登録した医療関係者しか記事が読めないかもしれません)

ただし安心(?)してください。
この結果に疑問を呈している教授もいます。

「長期PPIに胃がんリスク」の研究に疑問点
(登録した医療関係者しか記事が読めないかもしれません)

詳細が読めないかもしれませんが、慶応大学(当時)の鈴木秀和という教授は姑のようにあら探しをし、「PPIによる胃癌リスク上昇」という研究結果に対しこまごまと問題点をあげつらっています。
だからPPIが胃癌リスクを上昇させるという結果には疑問があると。
この記事は2017年に書かれています。

ふ~ん。

ワセダクロニクルの「製薬マネーデータベース」でこの教授を調べてみました。

『「長期PPIに胃がんリスク」の研究に疑問点』という記事を書く前年である2016年のデータです。

2016年は製薬会社11社から、講師謝金、原稿執筆料・監修料、コンサルティング等業務委託費名目で、合計9,339,117円受け取っています。
これは個人的なお財布に入るお金です。
製薬会社から1年で900万円以上ですよ。

その内訳はこんな感じです。

1位の武田薬品はダントツの5,702,400円。
PPIのタケプロン、P-CABのタケキャブを発売しているところです。

2位のアストラゼネカは1,247,056円。
PPIのオメプラールを販売しているところ。

3位の第一三共は621,000円。
PPIのネキシウムを販売しているところ。ちなみにアストラゼネカと一緒にです。

7位のエーザイは167,056円。
PPIのパリエットを販売しているところ。

8位の田辺三菱製薬は167,056円。
PPIのオメプラゾンを販売しているところ。

わかりやすいくらい見事にPPIのすべての製造・販売製薬会社からカネをもらっています。
胃薬の会社からこんなにお金もらっていたら、胃薬が胃癌のリスクになるなんて口が裂けても言いません。

ちなみに上記の反論記事を評価してくれたからなのか、2017年はさらにいっぱいお金をもらっています。
https://yenfordocs.jp/pharmaceutical/2017/129546

2017年は合計12,811,205円
1,200万円以上ですよ!
武田薬品からは8,676,551円と300万円も上乗せ。

ついでに2018年も合計1000万円超えています。
しかし、東海大学に移られてから、2020年は合計500万円台に落ち込んでいます。

なんだかいやらしい世界ですね~。
大学のランクとか知名度によっても、製薬会社からもらえるお金は変わるのでしょうか。

ピロリ菌除菌を勧めている日本ヘリコバクター学会の役職を務めている人もでありますし、胃薬のメーカーからこれだけお金もらっているのですから、この人の発言を真に受けるのも危険です。
明らかに利益相反があります。

今回は皆さんご存じの胃薬を一例として取り上げました。
そうです。医療の世界ってこんなもんなんです。
他の薬でも似たような感じです。

ガイドラインを作っている医者の名前とか、上記で紹介した製薬マネーデータベースで検索してみてください。
ほぼ確実に製薬会社からカネもらってますから。

こうみると立派な肩書きとか役職があるからと言って、その人の言うことを真に受けていいとはならないことがよくわかると思います。
カネもらっちゃっていたら真実が話しにくくなってしまいます。
仮にこの教授が言っていることが正しかったとしても、やはりカネもらっていたら疑問に感じてしまいます。

科学科学と言いながらカネでゆがめられているのが医療の世界です。

いちいち調べるのは面倒くさいですけど、大抵違和感を感じたりしたときは、そこにはカネの流れがあることがほとんどですね。

本当医療の世界っていやんなっちゃいます。

ちなみにPPIを飲むなとか決していっているわけではなく、これまで何度も書いてきていますが「薬は使いよう」です。
今は薬批判の記事を特集すれば売れるからだかなんだか知りませんが、週刊誌では定期的に特集組まれたりします。
薬批判するブログとかSNSも増えましたね。
こういう場合たいてい「ゼロか100」の思考で考え主張しています。
その方がわかりやすいからなんでしょうけど、誤った思考・行動に結びついてしまいます。
食品添加物しかりです。
○○は発癌性があるからといって大騒ぎして主張する人がいますけど、たまに摂取したところですぐに癌になるわけではないでしょう。

PPIの胃薬を1回飲んだからといって癌になるわけじゃありません。

胃がムカムカするときは飲んでもいいと思います。
しかし何も症状ないのに漫然と飲むことがよくありません。

というか安易になんでもかんでもピロリ菌を除菌するのがおかしいのです。
その件については以前にブログに書いてありますので参考ください。

ピロリ菌は除菌するべき?

ピロリ菌と乳酸菌

ここにも書いてありますけど、ピロリ菌除菌だけでも胃癌リスクが上昇するという事実もあります。
ですからPPIがどの程度悪さするかも評価が難しいところがありますが、漫然と飲むのはビタミン・ミネラル吸収障害が起きるのですから、少なくとも体にとってよいことはないのは確実に言えます

しかしPPIやP-CABに胃癌リスク上昇作用があるとしたら、ピロリ菌除菌で胃癌リスクをあげ、その後の胃薬でも胃癌リスクをあげ、どうしようもないですね。
お前ら本当に医者か?と言ってやりたいくらいですね。
わざと病気作ってんじゃんって。
(治療に携わっている本人たちは自分たちが正しいことをしていると思っているからやっかいです)

今回のコロナ騒動で専門家もどきの言うことがあてにならないことは皆さんよくわかったかと思いますが、専門家風の人が言っているから正しいと言うことでは決してありません
やはり自分で調べることが大事です。
医者の言うことには常に疑ってかかってください。

ということでこのブログに書いてあることも疑ってかかってくださいね。

無駄に医療機関の食いものにされないように、自分でできるケアなど役にたちそうな情報を大公開していきます。