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僕がOkinawan Identityを獲得するまで⑦ サンノゼで出会ったウチナーンチュ


日本人の友達数人と車1台か2台でMontereyからSan Joseまで高速を1時間くらいドライブして、San Joseの紀伊国屋が隣接する※①ヤオハンまで月一くらいで買出しに行った。

食材はもちろん、漫画からコタツまで日本の物はなんでも手に入った。

小さな島出身だからか、大陸を運転して行くのは見える景色も雄大で美しく、ワクワクするものだった。

San Joseにはジャパンタウンがあって、赤ちょうちんという居酒屋まであったのでそこでたまに飲むのも楽しかった。

ある日フードコートも通ると、

サーターアンダギー
うさがみそーれ

と垂れ幕が!!!

NHKの朝ドラ ちゅらさんのポスターも貼られてたので、ちょうどちゅらさん関連で沖縄キャンペーンだったのかもしれないが、、

サーターアンダギーは知ってる人は知ってるかもだけど、
『※②うさがみそーれ』!!??
『めんそーれ』と書かれてるなら驚かなかったが、
これは絶対ウチナーンチュがいるはずだと、

興奮してフードコートの窓口に一直線。

僕  Okinawanいますか?
店員  店長は今いません
僕  あー、そうですか
とやり取りしてたら、

店長  オキナワンいるよ〜⤴︎
って沖縄訛りのハゲオヤジが出てきた

店長  どこから来たか?
僕  Montereyです
店長  へ〜あんな遠いところから。
       沖縄はどこか?
僕  首里です(当時は実家が首里だった)
    おじさんはどこですか?
って親の地元とか何か共通点があるかもと思って聞いたら

店長  豊見城

あー、共通点ないなーって思ってとりあえず笑ったら

店長  あんた、田舎者バカにしてるか?笑
僕  いえ!笑 そんな意味じゃないです笑

という懐かしい沖縄ノリと沖縄訛りのやり取りがあった後に、

サーターアンダギー1つください
と並べられてるのを指さして注文したら

揚げたてあげるからちょっと待っときなさい

ということで数分後出来上がったのでお金払おうとしたら、

うーうん、いいよ、と
1つどころか紙袋に3袋くらいも持たせてくれた

お礼を言って、友達はまだ他の場所で買い物してるので玄関を出た。

壁にもたれて両手に抱えた※③アチコーコーのサーターアンダギーをかじりながら涙が止まらなかった

ウチナーンチュのおじさんと偶然出会えただけでなく、懐かしい温かい優しい交流が泣けた

俺ももしアメリカでウチナーンチュと出会う事があったら絶対良くしよう!と誓った

海外で島を離れてると、沖縄も人も言葉も曲も何もかもが恋しくなる。

そんな時に同じウチナーンチュに出会って親切にされた事が本当に嬉しかった。

沖縄人で良かったと。

友達が戻ってきて、
玲王奈くん、何それ? うわっ!超美味しいですね!

それ以来、ここに買出しに来た時は何も買わずともおじさんに挨拶しに行ってたけど、

「玲王奈くんが行ったら揚げたてくれるから玲王奈くんが買ってきてください」

僕は別にサーターアンダギー食べたくなくても友達の代わりに僕が買いに行っていた笑

彼らがサーターアンダギーを好きになったのも嬉しかった

サーターアンダギーはアチコーコーが特に美味しい事を友達も知った


※①ヤオハン バブル崩壊とともに経営破綻した世界的チェーンストア(スーパー)

※②うさがみそーれ =お召し上がりくださいというウチナーグチ(沖縄語)

※③アチコーコー = 熱々というウチナーグチ

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