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Ubieのアナリティクスエンジニアはなぜ面白いのか?について紹介します

こんにちは。Ubieでアナリティクスエンジニアやデータチームのリードをやっていますおきゆき (@okiyuki99) です。

Ubieは「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションにしたヘルステックスタートアップで、AIやデータをコア価値とした事業を展開しています。2024年1月時点で社員数が280人となり、製薬事業や医療機関事業などで様々なフェーズのプロダクトが生まれ、データ利活用のユースケースも大きく増大しています。そんな利活用を支えるデータチームおよびアナリティクスエンジニアの業務の重要さおよび面白さについて、各メンバーが書いた記事を参照しながら、ご紹介したいと思います。

Ubieのアナリティクスエンジニアの面白さ

それぞれの意見があるなかで、一個人の目線では、なめらかなデータ利活用体験に向けた全タッチポイントに関わり、事業成果を直接・間接的に最大化する役割を担っている点にあると考えています。Data Analyst Career Study #4 でお話した内容をもとに、各ポイントを詳しく話していければと思います。

自分が考えるアナリティクスエンジニアの面白さ全体像

その1:縦横無尽に組織内で活躍できる

まず前提として、Ubieのアナリティクスエンジニアの業務担当範囲は広いです。アナリティクスエンジニアリング領域の業務だけでなく、期ごとに取り組むべきOKRおよび中長期のマイルストーン対して、データアナリスト的な動きBizDevと連携した新しいデータプロダクト開発にフォーカスした動きSWEと連携した全社のデータ領域での開発生産性や信頼性向上を行う動きなど、多様な人格をもって業務に取り組みます。もちろん、メンバーによって得意領域のcanおよびwillは異なるのでリソースアロケーションを行います。また、ベーススキルとしてプロダクトや事業でのデータ分析経験を重要視しており、Ubieにおいてアナリティクスエンジニアの必要条件の1つであると考えています(アナリティクスエンジニアのJDの必須スキルの1つとしても追加しています)

「アナリティクスエンジニア?そのキャリアありなのかもしれない」と感じたデータアナリストの方は以下の記事もぜひ読んでください。

一方、この業務だけやりたい!といった特定の領域に閉じた業務をしたい方はUbieのアナリティクスエンジニアには向いていない可能性は高いです。組織としての目標や事業成長に対して、柔軟に自分の動きを変えていける方が望ましいです。これに関連して、アナリティクスエンジニアリング領域における業務にフォーカスした動きができるポジションとして最近 アナリティクスエンジニア(業務委託)のポジションがオープンしました。

その2: 利活用観点で直接データプロダクトの価値を最大化できる

Ubieはデータをコアとした事業を展開しており、データ is プロダクトとして全員が認識しています。日々蓄積されたデータを社内向け・社外向けに分析・利活用しており、Nが非常に少ない珍しい病気を対象とすることもあります。また、患者の時系列情報を適切につなぎあわせ、時系列でのユーザージャーニーを捉え、解像度高く患者を理解し、患者を適切な医療に案内することが我々のミッションです。すでにそのような事例がどんどん出てきています。

そのような価値あるデータを正確にレポーティングするために、アナリティクスエンジニアは事業開発のメンバーと連携しながら、日々価値あるデータは何で、どのようにレポーティングすべきか?の設計から入り、実験的に分析を行い、その結果を用いてデータプロダクトの方針を見直して、再現性の高いダッシュボードへと装着を進めています。これはまさにデータを商品そのものと扱い、BizDevと二人三脚で事業成果最大化に直接貢献しているといっても過言ではありません。このようにデータプロダクトそのものを作りあげるという体験ができるのがUbieのアナリティクスエンジニアの特徴の1つです。

製薬事業向けのサービスページでもUbieのプラットフォーム上のデータを活用したサービスが複数取り扱われており、アナリティクスエンジニアは日々これらの価値を高めています。

この領域はデータ分析や推進経験のcan/willが強い方をとくにリソースアロケーションしアサインしています。以下の記事で、3名のメンバーから利活用観点での最前線について座談会形式で話しているので、ぜひ読んでみてください。

加えて、LLMを活用した新しいデータ分析の体験構築も進めています。これまで分析が難しかった非構造化データや階層型のデータを分析しやすい形で整形し、インサイト抽出する初手の方法としてLLMを活用できることが見えてきました。実際、LLMを用いたデータ分析ができるようになったことで、新しいプロダクトのタネが見つかっています。

また、そういった攻めの要素だけでなく、Ubieはヘルスケア領域におけるデータを扱うことから、個人のプライバシーを保護し、医療データ特有の法令に遵守した上でのデータ利活用が求められます。守りをしっかり固めないと大きなリスクにつながることから全社的にデータガバナンス・リスクマネジメントに力を入れています。このような守りの要素は、中長期のプロジェクトとして進めることも多く、かつ社内の多くのステークホルダーを巻き込む必要があります。私は最近はここに多くの時間を費やして、プライバシー領域のレビューや開発生産性向上を目指して取り組んでいます。

その3: 寿命の長いデータパイプラインおよび分析基盤を作り、スケーラビリティを実現できる

上記の利活用行うには、正確なデータを簡単に利活用できる状態が必須です。また、事業の成長とともに様々なデータ分析やダッシュボード開発依頼があるため、アナリティクスエンジニアしかデータ抽出できない状態はもちろんのこと、データロジックが複雑化し、抽出する時間が増大するようなことは避けなければなりません。

そのような観点からUbieではdbtを使ったデータパイプラインの開発・運用に力をいれています。過去多くのメンバーが記事執筆・登壇していますので、以下代表的なものをピックアップしたのでご参照ください。


Ubieは2021年頃にdbtを導入し、データパイプラインの設計ポリシーを定めてから、2024年まで少しずつ実運用から見えたプラクティスを適用しつつ、設計ポリシーを変えながら進化しています。dbt model やdbt testの数は大きく増加しており、日々内部でのベストプラクティスが積み上がってきています。現在も新しいデータパイプラインを構築し、週に何度もアナリティクスエンジニア内で議論しながら開発を進めています。とくにUbieの事業成長はかなりの速度で進み、新しいデータもどんどん増えています。まだまだ道半ばではありますが、以下のページにあるようなペイシェントジャーニー上のすべてのデータを取得していくことを目指しています。

そのような事業の進化が前提において、データパイプラインを何度も刷新することなく、高いメンテナンス性およびアナリティクスエンジニアの認知負荷を下げた寿命の長いデータパイプラインを構築することを重要視しています。

  • どのマートでどのような責務までもたせて実装するか?

  • ある個別特有のロジックは認知負荷をあげないように、どこのマートで切り出して再利用・捨てやすくできるようにするか?

  • 最終的なマート数を増やしすぎないように、どこまでを標準的にして、どこまでを個別対応とするか?

などなど日々議論を重ねています。

BIツールとしては昨年後半にLightdashを導入しました。現状は移行期間として、既存BIツールと並行して運用していますが、Lightdashユーザが増えてきており、導入したときの期待どおりの成果も徐々にでてきています。特に非エンジニアの方にも展開しやすく、データガバナンスを担保しながら集計結果の再現性を得るのが容易な点が生産性および精度向上に寄与していると感じています(この辺は別の機会で詳しく話したいと思います)

その4. データ開発の生産性およびデータ信頼性を最大化できる

以前以下の記事で紹介したとおり、Ubieはデータ信頼性を重視しており、複数の向上施策に取り組んでいます。

直近では、データ信頼性を高める要素として、SWEのデータ開発の生産性を高めることが大きなファクターであると考え、データ開発の生産性を高める活動も並行して行っています。Enabling SRE活動を推し進めているsyuさんが以下記事で広く開発生産性の思いを語ってくれています。

自分もデータ利活用者・レポーティング担当者として、多くのデータ利用の場面を見てきましたが、やはりデータがプロダクトである以上、データがそもそも信頼できるのか?は常に問われます。一方、データ信頼性を高める開発体験はなめらかではない部分も多く、ここはデータエンジニアと連携して、ドキュメント拡充や認知負荷をかけずに自動化できる部分をゴリゴリ進めています。このように、SWEの開発生産性を高め、データ信頼性を向上させることは、間接的に多くのステークホルダーにポジティブな影響をもたらし、事業成果のベースラインを最大化していると感じています。

アナリティクスエンジニアを募集しています

その他にも、事業のサクセスのためにプロジェクト横断での可視化や打ち手を整理し、目前にある事業成果をきっちり掴み取るための分析を行っています。また、様々なプロダクトが増えてきているなかで、Ubie Platformとしての成長を大局的に捉えるべく、North Start Metric は何か?および前駆指標となるものはなにで、どのように組織として追っていくべきか?などのプロダクトにより近いデータ分析の重要度が増してきています。こういった10 → 100フェーズの話しもあれば、0 → 1 フェーズでの新プロダクトのMVP検証などで、アジャイルに動けるアナリティクスエンジニアのニーズも高まってきています。 

以上、私なりにUbieのアナリティクスエンジニアの面白さについて紹介しました。2024年も引き続き、縦横無尽に組織内で活躍してくれるアナリティクスエンジニアを募集しています。また、データパイプラインのリファクタリングやデータマートやダッシュボードの開発運用を一緒に行っていただける業務委託の方も募集しています。

まずはカジュアルにUbieのことや業務のことを直接質問したい方も歓迎しています。以下のPittaを公開していますので、ぜひご応募ください!


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