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私(26歳女)、発達障害かもしれない

昔から周りに指摘されて初めて「あ、私は違うことをしたんだ」と気づくような子だった。
失敗が「天然」や「おっちょこちょい」に変換されて「そういうキャラ」として大学まではなんとかうまくやってこれた気がする。

でも仕事ではそんなのは通用しない。
むしろ周りをイライラさせてしまう。だから社会人になってからどうにもうまくいかなかった。(詳しくはこちら↓)

最近そんな自分に違和感を感じて、専門家のカウンセリングを受けたところ「広汎性発達障害(自閉スペクトラム)の可能性があるかもしれない」とのことだった。「発達障害」は馴染みがなかったからパワーワードすぎてしばらく落ち込んでしまったのだけど、ただ自分の得意と不得意が分かっただけなんだと気付いたので今後の方針を整理するためにも記録を残しておく。

発達障害を受け入れるまでの葛藤

カウンセリングを受ける少し前に発達障害のことを知り、なんとなく自分に当てはまっているかもとは思っていたが、実際に面と向かって告げられたときはいろんな感情が湧き上がって混乱してしまった。

・自分が障害かもしれない?信じられない
・発達障害は特別学級にいるような人だと思ってた
・でも症状を見ると思い当たる節がある
・今まで苦手だったことは努力でなんとかなると思ってやってきたけど「お前は最初からそれができないようになってるんだよ、諦めろ」と言われているようで今までの努力はなんだったんだろう…と思った
・でも原因が分かってちょっとホッとした
・でも医者の診断が必要だから私の思い込みなのでは
・そもそも私は治療が必要なほどやばいのか?
・仕事ができない免罪符になってしまうのでは?
・仕事を選べなくなるのでは?
・周りからどう見られるのだろうか?

どうしたらいいかわからず、グレーゾーンの知り合いに聞いたところ「特性を知って苦手は苦手と諦めて、強みを伸ばすようにしたら症状が緩和された」という話をしてくれた。

脳の構造上できないこともある。だから切り替えた方がいい。たしかにそうだ。私がそもそも「発達障害」についてあまり知らなくて、言葉の強さに引っ張られて不安に思っていただけだろう。
でもどうしても「苦手を苦手だと諦めて合う環境を探す」が受け入れられなかった。なぜそう思うのだろう。もしかしたら中学時代の出来事が原因かもしれない。

【中学時代】

私は中学生あたりから周りとのズレを感じ、「他の人が当たり前にできることをできない自分」を認めたくなくてひたすら苦手克服を頑張っていた。

たとえば、雑談。
私は雑談(目的が明確ではない話)が苦手だった。でも思春期の頃の私はコミュニケーションができないと仲間はずれにされるのではと恐れ、雑談力を高めようとした。
※小学生までは1人行動を気にしてなかったが中学になってからぼっちでいる自分を笑われて恥ずかしいものだと思うようになった

当時の私は以下のようなことをした↓

・雑談の仕方の本を読んで学ぶ
・周りが好きな話題を調べる(当時はAKBやジャニーズなど)
・「こういうときはこの話題を出す」といったパターンを作る
・コミュニケーションがうまい友人を真似て反応(表情や相槌)のバリエーションを増やす
→これらを紙に書き出してPDCAを回していた笑

その頃の私は「人間に擬態した地球外生命体」だと思いながら過ごしていた。周りを観察して他の人間にバレないように暮らす。今思えばちょっと異様だが、当時は必死だった。

大人になってからは、コミュニケーションを鍛えるべくあえて接客バイトをしたり、移動生活でシェアハウスに10軒以上住んでみたりして、それなりに人と話せるようになった(と思う)。
そんな経験から「頑張ればできる」という意識が染み付いていた。

でも会社員になると、一気に苦しくなった。ミスをするたびに職場の空気が悪くなっていき…耐えられなかった。(詳しくはこちら↓)

でもこうして自分が苦手克服を頑張ろうとしていた背景を思い出してみると「なんでそこまでしてやらないといけなかったんだろう。ただ自分の合う場所に行けばいいじゃん」と気づいた。

ちなみにこの動画は私の気持ちを言語化してくれている↓

発達障害があろうがなかろうが苦手なことはみんなある。その中でも私はたまたま大衆的なことが苦手なだけだった。それだけのこと。だから自分の得意が活かされる場所で生きたらいい。答えはシンプルだったのに気づけなかった。

「できないことは仕方ないと諦める」
ネガティブな意味ではないとようやく気づいたところで、ちゃんと病院に行って診断を受けようと思い立った。

診断を受けるかどうか

カウンセラー(精神保健福祉士と臨床心理士の2人)から「あなたは発達障害の傾向がありますね」と言われたので「専門家が言うなら…」とそのまま受け止めていた。
でも診断が出ていないのに「自分は発達障害の傾向があるんです」と自称するのは怒られそうなので(誰に?)はっきりさせたい。

ということで病院を探したが、私が住んでいる地域にはそもそも大人の発達障害を診断できる医院が少なく、あっても新患を受け付けていなかった。
さらに他の地域は遠かった(行けなくもないけど雪道で運転が怖い)。
それと診断が下りるまで何ヶ月もかかると聞いて余計面倒くさいと思って探すのをやめた。結局、面倒臭さに負けてしまった。

どうしたらいいんだろう。

そんなとき、この動画を見つけた。(精神科医の話)

「発達障がいの特性はあっても現状で困り感がない人は発達障がいだと診断されにくい」らしい。だから今めちゃくちゃ困っている感じがない私は急いで受診しなくてもいいかもしれない
特性はあるけど今の環境で問題がなければ診断されないというのは不思議な感じがするけど。

ちゃんと診断を受けてないのに自分が発達障害の傾向にあると思っていることを周りから悪く思われるんじゃないかと思ってしまうけど、私はネタで言ってるわけではない。
自分の苦手な部分が実際に発達障がいの苦手分野と被っていて、対処法や体験談がとても参考になる。
だから自分は傾向にあると思ってもいい、と思うようにする。その前提で当事者の書籍を読んだり動画を見たり情報収集してうまいことやっていけたらいい。

ということで次の職場でうまく行かなかったら病院へ行くことにする。

(自分の痛みに鈍感というか「自分が今苦しいと感じているけど自分が困っている状態だと分からない」というときもあるから、あまりにも周りからの注意が多くてしんどかったら気軽に病院へ行く、という判断基準を設けておく)

とりあえず今は「自分の得意・不得意」を細かに洗い出して、自分の特性に合った環境を探したり、自分で作ってみたりしていきたい。(今年のテーマが決まった!)

私の苦手な環境

私が苦手な環境や仕事は以下のようなもの

・たくさん&複雑なコミュニケーションが必要
・雑談が多い
・スピードが求められる
・急な変更が多い(臨機応変が求められる)
・否定される
・声が大きい人がいる
・同時進行
・口頭のみの指示
・長時間労働
・長時間の通勤(特に電車と車通勤は苦手)

私の得意な環境

苦手なことの裏を返せば得意・合いそうな環境が見えてくる。

・黙々と作業に集中できる環境(急な変更が少ない)
・自分のペースで行える作業
・シンプルな作業(同じ作業)
・指示は文面or一緒にレクチャー受けられる
・アイデアを形にできる
・徒歩or自転車で通える距離

補足すると「同じ作業をする」の中でも工場のような単調な作業をするのは苦手かもしれない。農業の収穫のような作業はわりと好き。景色が変わるし、収穫するものを判断しながら行える。
例えばみかんだったらまだ取ってはいけないものともう取ったほうがいいものがあって、それを判断しながら作業できるから、少し頭を使うので飽きない。収穫後にすっきりした木々を見るのも楽しい。ゲームみたいな感覚になる。

他にもホームページの間違いを探すバイトや論文の英語の間違い探しバイトも楽しかったので、そういう変化のある同じ作業は得意なんだと思う。

それを踏まえて地元で求人を見てみると、コンビニや介護、ホテル、カフェ、居酒屋、土木系が多い。無理かもしれない。
でも清掃バイトは条件に合いそうだったので応募してみた。面接も終えて今月の半ばから仕事が始まる。
並行して在宅の仕事を増やそうと思い、今はプログラミングを勉強中だ。稼ぎ方は色々あるからできそうな路線でチャレンジしてみる。

「障害」という言葉に引っ張られすぎて『自分はダメなんだ』と重く受け止めず、まあそういう特性だったんだなーぐらいにして得意を伸ばせる環境を探すor作るをやっていきたい。

追記(3/5):発達障害の診断受けなくてよくない?

この記事を書いてから1ヶ月経った。発達障害の本を読んだり調べたりして特性について少しは分かった気がする。でもふと思った。

「別に診断受けなくてよくない?」

薬など処方が必要なくらい生活に支障が出るなら病院へ行ったほうがいいだろうけど、そこまででもないから別に今のままでもいいんじゃないか。発達障害の診断が出たからと言って良くなるとは限らないし。

大事なのは結果を知ったあとの「自分がどんな環境だったらストレスが少ないか」を考えることなんだろうな。再度同じ結論になるけど、自分に合った環境を選ぶ&作るようにする。自分で自分のマニュアルを作るような感覚でやっていく。

追記の追記(6/28):と思ったけどやっぱり診断受けたい


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