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市場潮流

 今週(5月9~13日)の東京株式市場は、日経平均株価が週間で575円91銭下落し(率にして2.13%の下落)、2万6427円65銭で取引を終えました。2週ぶりの下落です。

 米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締め、それに伴う米長期金利の上昇、米国株式の下落に加え、中国政府が「ゼロコロナ規制」を強行するなかでの中国景気の減速懸念、膠着化するウクライナ情勢など悪材料が重なるなか、東京株式市場も軟調な展開が続きました。

 週初の9日(月)は前述の悪材料の重なりを受け、日経平均株価は前週末比683円安と大幅に下落。10日(火)も前日比152円安と続落。
 11日(水)は同46円高と小反発したものの、12日(木)は同464円安と再び大幅下落。
 ただ、週末13日(金)は、最近の大幅な下落を受けた自律反発もあり、同678円高と大幅に反発して取引を終えました。


 外為市場で進行する円安を、「日本経済にとりネガティブ」、「悪い円安」と評価する向きが多かったのですが、国内主要企業の決算発表が続くなか、円安の恩恵で好業績が見込まれる例が相次ぎ、これをポジティブにとらえる見方もようやく出てきたようです。
 日本は米国などに比べ、雇用情勢にひっ迫感が少なく、日銀は大規模金融緩和政策を維持しています。これにより、国内のバリュー株や円安で業績面のメリットを受ける銘柄群を見直す機運が出ています。

 前週も述べましたが、決算発表や自社株買いなど株主還元のスタンスなどを確認しつつ、長期的視点から、業績面で注目出来る業種、個別銘柄を選別したいと考えます。


(水島寒月)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)

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