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石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」朝日放送(9405) 2017/01/10

※このレポートは2017年1月に作成されたものであり、企業情報や数字等は当時のものです。またリンク先の変更によりリンク切れの場合があります。あらかじめご了承の上お読みください。

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        石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」
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            ◆Contents◆


   ◇銘柄研究 朝日放送(9405)
   ◇コラム 安心できる企業の株でポートフォリオの再構築したい


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 あけましておめでとうございます。

 本年も有益なコンテンツをお届けして参りますので、
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◇銘柄研究 朝日放送(9405)


 本日は、1951年(昭和26年)に設立された朝日新聞の子会社である、朝日放送を研究銘柄として取り上げます。

 朝日放送は、日本の近畿広域圏を放送対象地域とする民間放送事業者であり、準キー局です。略称はABC(エービ-シー)です。

 朝日放送は創業65年の歴史のある企業で、過去の利益を蓄積しており、現金性資産の合計額は時価総額を超えています。また含み益のある土地も持っており、メディア事業が主力であることから、為替などの変動により業績に大きな影響を受けることがないことが本日の研究銘柄として選んだ一番の理由です。


 トランプ大統領が就任したあと、どのような政策を行うのか予想がつかないことから、資源価格の上昇や、ドル円相場の円安の動きから、業績が良くなることが予想される総合商社の株価が上昇しないで低迷していることなどから、機関投資家など資金力のある投資家が、トランプ新大統領の就任後の動きを警戒していることが分かります。

 このような時には、内需主体の企業でキャッシュリッチな企業ほうが投資対象として検討するには安心できると考えました。


 朝日放送はAMラジオ放送とテレビジョン放送の兼営局で、テレビはテレビ朝日系列、ラジオはTBSラジオ並びに文化放送とニッポン放送のクロスネット局です。

 民間放送のうち、地上放送を行う放送局(短波放送を除く)は、それぞれの局同士がネットワークを組み、複数の地域をカバーしています。このうち、東京を親局とする放送局(在京放送局)がキー局になっていますが、大阪を親局とする放送局(在阪放送局)がこれに準ずる立場にあるとされています。

 親局とは、放送対象地域ごとの放送局のうち最も中心的機能を果たす基幹放送局と定義されています。

 朝日放送は準キー局として、プライムタイムなどで全国ネットの番組制作枠を持っており、制作する放送番組の数は在京キー局の次に多いです。また、ローカルセールス枠では、自主制作番組に差し替えるケースが他のローカル局より多く見られます。

 なお、準キー局が制作する全国ネットの番組は、現在では大半を東京支社が制作していますが、1990年代頃まではプライムタイムやそれ以外でも東京以外の本社が制作する全国ネットの番組も少なくありませんでした。
 しかし、2000年代後半頃からは、準キー局が制作する全国ネットの番組枠を在京キー局に返上するケースも増えました。また、1990年代頃からは在京キー局と準キー局が共同制作する番組も増えてきました。

 プライムタイムとは、テレビ業界において夜の看板番組が並ぶ時間帯のことです。ただ、国によって具体的な時間帯は異なり、日本では毎日19:00―23:00の時間帯がプライムタイムです。


 無料放送を行う民間放送では、スポンサーからのコマーシャル(広告)が中心となります。とりわけ地上波放送はコマーシャルの広告効果は重要視され、またテレビの場合は番組視聴率を広告効果の指標とすることも多いです。
 また、放送事業に投資した資金をスポンサーや市場(視聴者)から回収出来るかどうかという問題が常に意識されます。

 ネットワークセールス枠の番組の場合、ネットワークに加盟する放送局に対して、決められた時間に決められた番組を放送することが強制されています。その対価として、スポンサー料がネットワーク加盟局に分配して払われます。

 これに対してローカルセールス枠では、どの番組を放送するかは自由ですが、その時間帯におけるスポンサーを各局が探すこととなります。

 制作能力の高い地方局では本枠を積極的に活用し、自社制作番組(コーナー)を放送していることが多く、中でも広域放送は自社制作番組への差し替えに積極的で、広域圏内の県域独立放送局に振り替えてネットする場合が多いですが、そうでない局では他局(同一系列の放送局を含む)や番組制作会社から番組を購入し、放送しています。

 特に情報番組の本枠では、基幹局でも自局エリア内に特化した内容を放送することも多いです。


 まず、本日の研究銘柄として朝日放送を選んだ理由を具体的に説明します。

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