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石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」テセック(6337) 2011/01/11

※このレポートは2011年1月に作成されたものであり、企業情報や数字等は当時のものです。またリンク先の変更によりリンク切れの場合があります。あらかじめご了承の上お読みください。

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        石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」
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            ◆Contents◆

   ◇銘柄研究「銘柄研究 テセック(6337)」
   ◇コラム「どのような銘柄に資金を分散投資していくか」

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◇銘柄研究 テセック(6337)

 本日は、1969年(昭和44年)創業のテセックを研究銘柄として取り上げます。テセックは過去(2010/06/22)に一度取り上げた企業ですが、業績が良いのになかなか株価が上がらずに、むしろ株価が下がり気味の状況でした。しかし2010年の11月に入ってから、他の新興市場の低PERかつ低PBRで前期比の業績が伸びている銘柄に急速に投資資金が流入し、株価が上昇していく銘柄が目につくようになりました。

 しかしテセックは出来高が少ないためか出遅れて、12月になってから株価がやっと上がり始めた状況です。

 テセックが開示している決算短信における業績予想もこれから確認しますが、上期に通期の業績予定をほぼ達成しているのに、下期の業績悪化を恐れて当初予想を据え置いたままにしていることも、投資資金がなかなか入ってこなかった原因かもしれません。

 もし、すでに通期の業績も上方修正している多くの企業のように、テセックの業績も通期予想より改善し、今後通期の業績を上方修正をしてきた場合は、配当取りの投資家と、業績を評価した投資家の資金が新たに入ってくる可能性も充分あると考えました。また万が一にも、テセックの下期の業績が会社予想の通りほとんど利益を上げられていなかったとしても、テセックは3月に年に1回の配当(=40円)を出す企業で、配当を取りたい投資家が急いで売ることをしない可能性も高いので、急速に大きく株価が下がってしまうリスクは少ないと考えました。

 世界経済の状況が回復に向かっており、世界中の政府が景気対策のため投下した流動資金が投資収益を狙って動き出せば、テセックのような高収益企業には来期以降も資金が入ってくる可能性も高いと考えたことも、本日テセックを再度取り上げた大きな理由の一つです。

 テセックは創業以来、グローバルに展開する世界の主要半導体メーカーに半導体の品質検査装置を供給し、半導体の高性能化を担保した量産技術の向上の一翼を担うことで業容を拡大してきました。

 半導体の電気特性を高速・高精度に測定するテスタ、ならびにテスタの測定データから半導体を自動的に分類・選別するハンドラ、この2つの検査装置を商品として併せ持つ総合的な半導体検査装置メーカーとして、半導体業界で高く評価されています。

 半導体業界は業績のアップダウンの激しい業界で、利益を上げられるときは大きく稼げますが、リーマン・ショック以降のように半導体メーカーの業績も落ち、設備投資が大幅に落ち込む時には赤字化してしまうリスクが付きまとっている業界です。

http://www.tesec.co.jp/zaimu_zaimu.html

 製造装置メーカーなど、機械メーカーは昔から同じような傾向があります。したがって利益を上げられる時期には、しっかりと利益を確保し資産を蓄積する。そしてその利益で業績悪化時にも赤字に耐えて研究開発を継続し、次の好況期まで生き残り、また利益を大きく確保する。この繰り返しで株価も大きく上げたり、下げたりします。

 従って、中長期で投資し続けるにはリスクが高い業種です。しかし利益を大きく稼げるときは、利益以上に株価が大きく上昇するので、この時期にタイミングを捉えて投資して、欲をかきすぎないで、一定の利益で利益確定をすれば、資産形成を早めることができる投資対象です。

 テセックの業績は、リーマン・ショックなどにより2期連続で赤字になりました。しかし5月11日に2011年3月期は前期で赤字を克服し、大きく利益を確保できるという業績予想を出してきました。

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