音楽:多国籍バンド「スーパーオーガニズム」~「経過」としての音楽

私の不勉強で、昨年の夏までその存在を知らなかったのですが、日本のロック・フェスティバルの草分けである「フジロックフェスティバル」(フジロック)の様子がYouTubeで無料生配信されたのですが、その時に初めて観て聴いて、とても感動したのが、今回ご紹介します、
「スーパーオーガニズム」
というメンバーの出身地(国)も育ちも異なる、多国籍バンドです。
※ちなみに今年のフジロックの生配信はないそうです…残念…涙

いろいろYouTubeで映像(曲)を観て聴けるのですが、今回の私の書きたい内容の趣旨に合うかな、と思う動画をご紹介します。

●スーパーオーガニズム  - 「タイニー・デスク・コンサート」より:

※10分程度で3曲パフォーマンスしてます
※このチャンネルは結構人気らしくて、他にもトレンドのアーティストからビッグネームまで出演しています

どうでしょうか?
曲はガチャガチャ散らかってますけど、なんだか楽しそうですよね!
今回、私がお伝えしたいことは、彼らのパフォーマンスが、普通(商業的ポップス)の音楽の
「結果」としての音
ではなく、
「経過」もしくは「プロセス」としての音
であると感じた、ということです。

普通はアルバムとその中の楽曲というのは緻密に作り込んだ「作品」という「結果」である、ということは考えるまでもなく当然なことです。
彼女たち(常々思うのですが女性・男性を区別せず混合した集団を呼称する日本語はないのでしょうか?兄弟、姉妹というのもそうですけど…)も、当然、発表しているアルバムなどの音源は、緻密に作り込んでいる、非常に完成度の高い素晴らしい「結果」です。
ちなみに、私のお気に入り曲はこちら
●スーパーオーガニズム - ナイズ・マーチ:

しかし、私が観たフジロックのパフォーマンスも、ご紹介した映像も、その「結果(曲)」を正確に「再現」はしていません。というか、再現する気もないように見えます。なので、「これは素晴らしい曲だ!」とか「素晴らしい演奏・歌唱だ!」と思う以上に、「素晴らしい経過(プロセス)を聴いた!」と、私は強く感じました。

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