寝惚亭奥地新吾

三重県立高校国語科教員を38年勤めて退職。2年非常勤講師をしました。2019年に歌集『…

寝惚亭奥地新吾

三重県立高校国語科教員を38年勤めて退職。2年非常勤講師をしました。2019年に歌集『寝惚亭新葉集』を文芸社から出版。スキーの短歌、登山の短歌、テニスの短歌、ふるさと尾鷲熊野の短歌、鈴鹿の短歌が特徴です。847首掲載。電子歌集『言葉の浮かぶ日』をAmazonKindleで販売中。

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歌集『寝惚亭笹風艸』

スキー、登山、テニス、ほかその他のスポーツの短歌。 三重県北勢、牟婁の短歌。 母、旅、春夏秋冬、その他雑歌など日常を歌う短歌360首。 短歌の概念を日常に引き戻す試み。生きる故に歌う。 鈴鹿なる入道岳に昼寝する低き熊笹風にそよげり スキー 妻と来て雪にまみれし焼額山(やけびたい)今この時も消えてゆく夢 風強し吹雪に頬をたたかれて切らるるごとき痛み感じき 御在所の猫の額のゲレンデを中学生がうじゃうじゃ滑る 谷回り見せんとしても踏みすぎて山回りするヘボスキーヤー 立山の極楽

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250
    • 寒中お見舞い申し上げます 2連チャンの同窓会、年賀状のことなど

       新年の挨拶をしようと思っていたら、能登半島地震が起きて、めでたさ気分が吹っ飛び、喪中の気分になりました。  おなくなりになったかたはまことに気の毒です。お悔やみ申し上げます。被害にあわれた方にはお見舞い申し上げます。寒いなか、ご苦労されていることでしょうね。お察しします。  年が明けて、同窓会への招待が2日続き、新鹿への里帰り、レブランSCの戸狩スキーツアーと続いて予定があったので、今日はやっと何もない日で、落ち着くことができました。掃除をしました。  同窓会は2日が

      • 岡崎城、浜松城、駿府城をはしごしました

         秋の天候が安定した日が数日続いたので、念願の駿府城を目指して、岡崎城、浜松城をめぐり静岡市まで行ってきました。岡崎城は徳川家康出身の城、駿府で人質の少年期を送り岡崎に戻った後、浜松城を経て江戸に移封、最後は駿府で生涯を終えたということでしたので、江戸までは行くパワーもなく以前皇居周辺を見学したこともあり、今回は初静岡市にということで、目標を駿府城とし、岡崎城、浜松城をめぐって、駿府城を見学してきました。  1日目に岡崎城、浜松城を見て、東横イン静岡駅北口に投宿。ホテル近所の

        • 剣山、道後温泉、子規記念博物館、松山城

           変形性膝関節炎と頻脈をおさえる薬を飲んでいるせいで、3千メートル級の山への登山は諦めているのですが、やはり山に登りたいという欲求があって、今の自分でも登れそうな山はないかと考えていて、思い当たったのが剣山でした。剣山、四国徳島県にある1955mの山です。麓の登山口から登ればけっこうな本格登山となる山ですが、1420mから登山リフトで1750mまで上げてくれて、そこから山頂まで1時間弱で行けるという山で、2千メートル級の山に1時間も歩かずに登れるので、行ってみたいと思っていま

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        歌集『寝惚亭笹風艸』

          九重、阿蘇、高千穂、別府紀行

           最近この経験はこれが生涯で最後だと思うことが多くなった。遠くへ行ったり、困難な計画を実行したりしたときはなおさらである。同じことを再びするよりも、したいことがほかにあるときもその経験は二度と繰り返すことはない。最後の経験をじっくりと味わいながら楽しみたい。今回の九州旅行はそんな旅だった。  九州に行ってきた。どうやって行こうかと考えたとき、費用と能力と体力とを検討し、行きは車で1日走って行き、帰りはフェリーに車を乗せて一晩寝ながら帰って来ることにした。  朝6時過ぎに鈴

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          菅原神社の梅園で梅の花を見てきました。

           昨日3月9日鈴鹿市で国分の天神さんと親しまれている菅原神社に行って、梅見をしてきました。そろそろ終わり頃で紅梅の色が褪せかけていましたが、まだまだきれいな梅の花を咲かせていました。花見というと桜ですが、梅もなかなかよいものです。ほのかな梅の香がただよい、気持ちを和ませてくれました。  令和の出展となった『万葉集』にある大伴旅人が行った梅花の宴の歌会でも周知の通り、万葉の時代には梅見の方が桜見よりも一般的立ったのに、どうして桜見の方がメジャーになったのでしょうか。  桜の

          菅原神社の梅園で梅の花を見てきました。

          赤倉観光ホテルに行ってきました。

           3月5日日曜日から昨日まで、妙高高原赤倉に行ってきました。目的は赤観こと赤倉観光ホテルに泊まること。スキーは二の次です。日曜日は昼頃出発し、途中で夕食を食べて午後7時頃赤倉ホテルに着きました。赤倉三泊の予定ですが、赤倉観光ホテルには高くて連泊できないので、最終日のみ赤倉観光ホテルに泊まることにして、初めの2泊は赤倉ホテルに泊まりました。赤倉ホテルも老舗ホテルで、温泉が素敵でした。1泊目は赤倉ホテルANNEXというベッドタイプの部屋に朝食のみで泊まり、2泊目に本館和室の2食付

          赤倉観光ホテルに行ってきました。

          謹賀新年

          謹賀新年 座興短歌三首御笑読ください 雪降れば雪の苦しみおそれつつ雪ふる里をなつかしみおり 働かずもの食う日日を重ねけり今を楽しみ時の過ぎゆく 悪疫に慣れて巣籠り続ければ遠くなりけり越後の国は 二〇二三年 癸卯

          丸谷才一『輝く日の宮』についての一考察

           以下の文章は『新大國語第30号』(2005年3月)に掲載された文章です。丸谷才一『輝く日の宮』に点いての分析批評を試みたものです。  『輝く日の宮』は丸谷才一が二〇〇三年六月一〇日に講談社より書き下ろし出版によって発表した作品である。丸谷は『たった一人の反乱』(一九七二年四月 講談社)以来、ほぼ一〇年おきに長編の作品を発表し続け、十年ごとの長編作品の系列としては『裏声で歌え君が代』(一九八二年八月 新潮社)『女ざかり』(一九九三年一月 文藝春秋)に続く四作目である。  内

          丸谷才一『輝く日の宮』についての一考察

          短歌 31首 眠れざる闇

          若き日の教え子に声かけられきバスケ部運ぶ思い出語る 若葉なる頃に恵みを受けし日の霜葉となり温み喜ぶ マスクの世なれば口唇裂の口隠す日常普通となりぬ コロナ禍のマスクを取れば口唇裂何事も無く驚き隠す 吾が母は口唇裂に吾を生みて謝罪一言言わずまかれり 死ぬはずの命永らえ父逝きし歳をば過ぎぬ口唇裂の子 初雪や越後住みける若き日日惚れし娘は他人(ひと)の女房 生活のすべてを妻に世話になり私は一人生きていけない 世の中のすべてが俺に逆らいぬ取手にかけし服引き千切る フ

          短歌 31首 眠れざる闇

          『大村はま国語教室』読後の覚え書き

           次の文章は『教育文芸みえ 第18号』(2000年12月三重県公立学校職員互助会刊)に掲載されたものです。 一 はじめに 『大村はま国語教室』(大村はま著 全十五巻別館一 筑摩書房 一九八二年一一月~一九八五年三月)は大村はま氏の五十二年間にわたる授業実践、著作、講演、及び自伝等をできるだけ記述し、残そうとしたものである。ここには偉大な実践者の業績がすべてではないにしても、後学の者が学ぶに充分な記録が記載されている。このたび、『大村はま国語教室』全巻を読む機会を得るに及び

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          スキーヤーですが、スノーボードにチャレンジしました

           先日木曜日に朴の木平スキー場に行き、レストハウスしらかばでスノーボードを借りて、初スノーボードに挑戦しました64歳です。  レストハウスしらかばには前もってレンタル予約をしておいたので、30%引きで既に準備をしてくれていて、待つことも無くストレスフリーでスノーボードを借りることができました。靴の履き方から、スノーボードの装着のしかたを教わり、さっそくゲレンデに出発。  前もってスノーボード練習のしかたを動画で見ていたので、それに従って始めました。左前足を装着し、歩く練習

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          ウイングヒルズ白鳥に行ってきました

           2月6日の日曜日は誘われてウイングヒルズ白鳥に行ってきました。鈴鹿を朝5時に出発して桑名にさしかかる頃から雪が降り出し、待ち合わせの多度に着く頃には道路は圧雪状態になっていました。大丈夫かなあと不安を感じながら、元同僚Y高校のO先生を乗せて出発。長良川の中堤は雪道で、ハンドル操作を間違えば土手の下に落ちそうなところを慎重に走って、岐阜羽島ICから名神高速に乗りました。名神高速も雪道で、これは少し危ないかもしれないと思いつつ東海北陸自動車道にのったら、雪道ではなくなりました。

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          寒気団流入 新嘗祭です。雪やら日本文藝史やら「わび」「さび」やら

          勤労感謝の日。皇室では新嘗祭。天皇陛下が秋の収穫に感謝して、祭事を行う日です。ハロウインよりよほど日本人にとって大切な日であるはずなのに、なぜ多くの日本人はハロウインに大騒ぎし、新嘗祭を無視するのでしょうか。西洋かぶれか。  気温11℃。ずいぶん冷えてきました。奥飛騨は雪とか。ウイングヒルズ白鳥やホワイトピア高鷲は営業を始めていると聞きます。まだまだ人工のアイスクラッシャー雪ですので、私は行きませんが、シーズンインももうすぐです。ひと月後には冬至ですので、雪の季節は春に向か

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          昔の熊野テニスクラブの仲間とテニスを楽しみました。生きる喜びを味わった瞬間です。ホモルーデンス。

           昨日は一日中雨が振りましたが、今日は晴れ。心地の良い秋晴れです。典型的な秋晴れと言っていいでしょう。気温もまだそれほど下がらず、過ごしやすい日です。  10月24日、日曜日は妻の実家への里帰りに付き合い新鹿へ行きました。その時の午後、昔の熊野テニスクラブの仲間に以前バッタリ会って聞いていた今のテニスクラブの活動場所へお邪魔をしました。南牟婁郡御浜町阿田和の寺谷総合公園のテニスコートです。今のクラブはラブフィフティーンとかいうそうで、4面あるテニスコートの3面を使って、ゲー

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          「味わう」ということ「味が分かる」ということ

           高校生の時下宿をしていたのですが、同じ下宿の後輩が、先輩これ美味いですよと言って、マクビティーのダイジェスティブビスケットを食べさせてくれました。それを食べたとき、美味いと思い、これが美味いということか、と美味いものを美味いと感じる感覚に初めて気づきました。  私の母は漁師の娘なのですが、教員の夫に嫁ぎ、子供の私に画一的教育をしました。こうであるべきだ、こうすべきだということが教条的に決まっているのです。腹が減ったと思ってご飯を食べたことはありませんでした。時間がきたらご

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