見出し画像

【執筆記】基礎から学ぶ推薦システム|企画から脱稿まで

『基礎から学ぶ推薦システム~情報技術で嗜好を予測する~』の執筆記、今回は、企画から脱稿までのスケジュールについて書きます。

大まかなスケジュールは表1のとおりです。ちゃんとログを残していたというわけではないので、編集部の方とのメールのやりとりを基に思い出しながら書き起こしてみました。参考に、各時期の進捗状況(執筆ページ数)も添えています。

表1 企画から脱稿までのスケジュール

企画から脱稿完了まで、大体2年ぐらいですね。以下、詳しく書いていきます。

企画書の提出から承認まで

前回の記事に書いたとおり、2020年3月に企画書を提出し、4月に承認されました。なお、企画書では、脱稿時期としては2021年3月に設定していました。

執筆開始

企画承認後、いよいよ執筆開始です。が、ご存知のとおり、ちょうどこの時期は緊急事態宣言が発令され、大学も急遽、オンライン授業の方針に。そのため、しばらくオンライン授業の準備に追われ、執筆どころではありませんでした。と、出だしでいきなり躓いてしまいました。

執筆状況の報告

7月頃に執筆状況の報告が求められたのですが、なかなか思うように執筆が進んでいませんでした。後期もオンライン授業ということになり、8月も結局、授業の準備に追われました。

遅れに遅れて、9月にようやく1回目の執筆状況を報告しました。この時点では、内容ベース推薦システムと、協調ベース推薦システム、知識ベース推薦システムの各内容について、少しずつ書き進めていたぐらいでした。ページ数にして67ページ程度で、まだまだ先が遠いという状況。

脱稿時期の延期

2021年1月の3回目の執筆状況報告の時点では、144ページ程度まで書き進めましたが、目標の半分にも満たないぐらいで、自分の感触としては30%ぐらいの完成度でした。脱稿時期の3月まで粘ってみましたが、完成には程遠く、編集部の方に相談して、泣く泣く脱稿時期を9月に延期してもらいました。

ちなみに、このときの執筆状況としては、内容ベース推薦システムを二つの章に分割、協調ベース推薦システムを二つの章に分割しました。また、知識ベース推薦システムも二つの章に分割しました(完成版では結局一つの章に戻しましたが)。さらに、ハイブリッド型推薦システムの章も追加しました。

脱稿時期の再延期

その後、執筆状況の報告を重ねながら、順調には書き進めていきましたが、それでも、7月の時点で232ページ。これも自分の感触では60%ぐらいの完成度で、まだまだ脱稿できる状況ではありませんでした。そこで、さらに、脱稿時期を12月に再延期してもらいました。

この時点では、主に1章を執筆しました。また、全体的な章構成も見直し、内容ベース推薦システムを2章と3章に、協調ベース推薦システムを4~6章に構成するなどしました。この時点の章構成が完成版の構成の原型になります。

完成までのラストスパート

10月の時点では、主に9章の推薦システムの評価を執筆し、本文としてはようやく完成に近づいてきました。

ですが、これまで図は手描きでラフにスケッチしたものしかありませんでしたので、ここから図の清書に取り掛かりました。手描きの図をひたすらパワーポイントで清書するという作業です。その数、約120枚!ただ、終わりも見えてきていたので、この時期はかなり集中して作業できていたと思いま
す。まさにフロー状態に入っていたと思います。

そして、脱稿へ

12月に図も大方完成しました。まえがきとあとがきも書いて、原稿としてはほぼ完成しました。後は、図表のサイズやバランス調整、参考文献リストや索引、計算ミスなどがないかなど、細かい点をチェックし、12月28日にようやく完成原稿を提出しました。

ここで、書名も検討し、決定しました。『基礎から学ぶ推薦システム ~情報技術で嗜好を予測する~』ここに誕生です!

2022年1月26日に、TeXファイル一式(図表の元ファイル含む)を編集部に提出し、これでようやく脱稿完了となりました。

おわりに

以上が、企画から脱稿までの流れとなります。企画の段階では、2021年3月の脱稿を目標にしていましたが、結果的には2022年1月に脱稿と、目標よりも1年近く遅れてしまいました。編集部の方には何回も脱稿時期の延長をお願いしましたが、その都度、快く受け入れてくださりました。

確かに、授業準備や大学の準備等で思うように執筆時間が取れなかったというのもありますが、書き進めていくうちにいろいろとこだわりも出てきて、最後まで妥協せずに自分が納得のいく本に仕上げたいという気持ちになりました。編集部の方も、急いで原稿を完成させるよりかは、内容の質を優先し、丁寧に書き上げた方が良いというスタンスでしたので、私としても非常に有り難かったです。お陰様で、こだわりの1冊に仕上げられたと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?