制服のある学校で、Oは一人だけ違う制服を着ている。
他に目立つ生徒はいるけど、Oはひときわ目立っていた。
一人だけ違う制服を認められていることもなく、贔屓されているわけではなく、いつも職員室に呼び出されていて、教師はいつも眉間にしわを寄せて険しい顔つきでOのことを見ている。
どうして違う制服を着ていて、校則違反をしているのかOは良く聞かれてい。
全ての注目を集めたいからだとか、さまざまな推測が飛び交っている。
注目が罪だとしたら、Oは学校内の救世主である。
答えは着たい制服を選んできているだけということで、本当にそれだけだったのだろう。
私服ではダメらしい。その拘りについて解明できた者は今のところ存在しない。Oは小グループの人気者であり、いつもOの中心に人が集めっていて笑い声が絶えなかった。
Oは小グループのやっかみの対象であり、いつも人がぶつかってきたり、陰口の対象だった。やがてＯの真似をして違った制服を着る者が現れて、
私服を着る者が現れた。
Ｏだけ目立つことがなくなって、学校は色とりどりのの制服や私服でいっぱいになった。