マガジンのカバー画像

実践経営のヒント

16
経営に関する記事はたくさんある。このマガジンは中小企業経営、とりわけ、実際のコンサルで行なったことを中心に、様々な視点から経営に関するヒントを提供する。
運営しているクリエイター

記事一覧

今ある薬が効かない細菌の登場

今ある薬が効かない細菌の登場

緑膿菌感染症や細菌性赤痢など多剤耐性グラム陰性桿菌に対する最終手段として用いられるコリスチンの耐性菌が既に中国で登場しており、今この細菌に効く薬剤はなく、打つ手はない。
中国、バングラデシュなどで家畜の病気予防のため、餌と一緒に無造作に与えることが原因と考えられている。人だけでなく、家畜や殺虫に使われる薬剤の使い方の基準の明確化や販売、使用規制が急がれている。
今世紀は感染症の世紀になるのではない

もっとみる
相手と力を合わせる方が得

相手と力を合わせる方が得

先日、同業者とコラボしてある企業様に、コンサルのためお伺いした。企業様の役員のほか、現場責任者数名も同席した。同業者は信頼できる方ではあったのですが、かなり一方的に企業の取り組みの甘さを指摘し業務改善、経営改善の話しをまくし立てた。同席した方々に不安感を与え、反発を感じさせたのではと、私は頃見計らい、同業者の話しの腰を折って、役員、現場責任者にお一人づつに話しかけた。当該企業の問題と思う点、課題、

もっとみる
中小企業だってM&A

中小企業だってM&A

中小企業の事業承継が日本経済が乗り越えるべき大きな課題になっている。今中小企業経営者の平均年齢は60歳を超え、70歳に迫ろうとしている。事業承継前に不幸にして経営者が亡くなられた場合、そのご家族の問題だけでなく、従業員の雇用にも関わるからである。
私の顧問先の社長は、息子、娘に継いでもらおうと説得したが結果として上手くいかず、有能な従業員も引き受けてくれず、結果として、M &Aを選択し、現在業者と

もっとみる
大阪府で勤務時間中にタバコを吸って処分

大阪府で勤務時間中にタバコを吸って処分

私はタバコは吸わないのですが、営業的にはタバコの火を貸したり借りたりしながら、それまで全く関係の無かった同士が仲良く話しをする姿は羨ましかったのです。

舞台は大阪府庁。40代の男性職員が今年4月、たばこを吸うために職場を離れたとして、「訓告」の処分を受けていた。ん〜厳し過ぎ?

https://toyokeizai.net/articles/-/227151?display=b

制度を利用する側から見た景色とお客様が見る景色

制度を利用する側から見た景色とお客様が見る景色

今年は医療や介護関連事業所の仕事が次々来ており、医業経営コンサルタントとして、認めていただけるようになって来たのかなぁっと感じている。
医療、介護の事業所の課題は、国が進める「施設から居宅へ」の方向性すなわち、地域包括ケアシステムにいかに適合するかをしっかり見据えることから始まる。その上で地域から求められる自施設のポジションを明確にした戦略を立てる。また、医療、介護の世界は様々な法規制や診療報酬を

もっとみる
TCO (Total Cost of Ownership)

TCO (Total Cost of Ownership)

コストに目に見える明確なコストと、目に見えにくいコストがある。
TCO (Total Cost of Ownership) は「総保有コスト」のことで、設備投資などに伴う購入から廃棄までにかかった時間や支出の合計をいう。筆者はかつて中小企業の役員をしていたが、メインフレームのリプレイスの際に、データ移行の費用がかかるので、同じ外資系のものを選択せざるを得ないと考えたことがある。しかし、TCOを知り

もっとみる
本当に大事なことを見失そうになった

本当に大事なことを見失そうになった

様々な問題は複雑に連関しており、総体として見なければ大事なことを見失う。
自らが代表のX社を売りたい社長、買い手が数社名乗りを上げた。A社株式譲渡、これが一番あと腐れがなく、社長には譲渡益が入る。B社、事業譲渡、黒字部門だけ買取り、赤字部門は引き取らない。X社と業種は近い。C社、事業譲渡らしいが、条件を示さない。C社は対象外として、私は社長がA社を選択すると思った。が、社長はB社を考えているらしい

もっとみる

人は誰かのためになることがうれしい

横断歩道の向こう側で、子ども連れのお母さんの自転車が渡ろうとしているが、横断歩道のボタンのところは遠い。
少し戻ってボタンを押し再び歩き始める。しばらくして、後ろから「ありがとうございます」と声がした。さっきのお母さんだ。しあわせな気分になった。
小さな小さなことだけど、人にとって誰かのためになることが一番の幸せなんだと改めて感じる。

真因は何か

真因は何か

歯科クリニックと連携した口腔ケアに取り組み、差別化を図っている訪問看護ステーションの社長の話。口腔ケアの改善により患者(利用者)QOLが画期的に改善した事例はたくさん報告され、注目されている。この視点からいえば社長の目の付け所は素晴らしい。が、複数の事業所の内、歯科クリニックが近くになく連携できない事業所は大幅に営業黒字。連携している事業所は大幅営業損失。これが影響して法人全体は3期連続の赤字。

もっとみる
景気減速の懸念

景気減速の懸念

2017年度3月期決算。大手企業は軒並み好調な結果。日経新聞によると、上場企業全体で純利益は前期比で27%増の約28兆円。しかし、中小企業はまだまだ厳しそう。先月発表された中小企業基盤整備機構の2018年1-3期の中小企業景況調査によると、業況DIは緩やかに改善しているとしている。がしかし、全産業での業況DIは▲14.4から▲13.9に確かに改善している。しかし業況DIは景気が「良い」と答えた企業

もっとみる