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ワインとイタリア@人生を豊かにするワイン

フランスと並ぶワイン大国「イタリア」。
イタリアワインは「多様性」とよく言われますが、その由来を紐解いていきたいと思います。


生産量世界第一位「ワインの大地」と呼ばれたイタリア

イタリアの歴史はワインなしには語れません。
紀元前8世紀に「本格的なワイン作り」をフェニキア人とギリシャ人が伝えたと言われています。(諸説あります)

当時のイタリアは南部をギリシャに植民地化されており、そこで「多くのブドウ品種・優れたブドウ栽培法・醸造技術」が持ち込まれました。

古代ローマは、他の文化の優れたところを取り入れ、更に発展させることが得意であったと言われており、ローマ帝国拡大とともにワイン文化を帝国全土に普及させました。(当時のローマ帝国は、現在のドイツ・フランス・スペイン・北アフリカ・イギリスの一部など非常に広範囲でした)

ローマ帝国の領土
出典:commons.wikimedia.org

「ワインの大地」カラブリア

イタリアの国の形は「ブーツ(長靴)」と呼ばれていますよね。
ちょうどブーツの「つま先」に位置しているのがカラブリア州となります。

古代ギリシャ人によってブドウ栽培が始まったカラブリアは「エノトリア・テルス(ワインの大地)」と呼ばれていました。

紀元前6世紀以前に古代ギリシャ人が、青い海と空を背景に広がる海岸沿いのブドウ畑を讃えて呼称したと伝えられています。

最近ではイタリア全土を「ワインの大地」と表現することも増えていますが「カラブリア」に由来することをぜひ覚えていただければと思います。

カラブリア州の海岸線

イタリアワインの特長

イタリアワインの特長を解説していくと、1冊の本が書けてしまう程の量になってしまいますので、簡単に箇条書きと説明でまとめていきます。

・イタリアワインとは「多様性」

→南北に長く伸びたイタリアの地形に加え、地中海気候と呼ばれる温暖で雨が少なく乾燥した環境が多種多様なブドウ栽培の基礎となっています。

・有名なイタリアワイン銘柄

→「バローロ」「バルバレスコ」「キャンティ・クラシッコ」など、ワイン好きでなくてもその単語の響きを聞いたことがあるのではないでしょうか。

バローロ:ワインの王にして王のワインと呼ばれるワイン

Barolo/Araldica

バルバレスコ:イタリアワインの女王と称されるワイン

Rosa dell Olmo Barbaresco/Terrebavino

キャンティ・クラシッコ:イタリアワイン格付け最高位「D.O.C.G」認定ワイン

Roccialta Chianti/Uggiano


・イタリアワインはなぜ安い?

ワインと言えばフランスですが、フランスワインはなんとなく高額なイメージがありませんか?
フランスは他国への献上品など国を背負ってワインを発展させてきたため、「ワインとは贅沢品の極み」となっています。

イタリアワインは「庶民の味方」であり、地元消費が中心となって歴史をつくってきたため、イタリア人にとって生活の一部となり、価格も大変リーズナブルになっています。
実際、イタリアで生産されているワインの85%はデイリーワイン(日常飲むワイン)となっています。

・イタリアワインを支える500種類以上の土着品種ブドウ

「土着品種」とは、その土地で育ってきた固有の遺伝子を持つブドウ品種のことです。その地域でしか栽培されていません。

イタリア政府認定の品種だけで500品種以上あり、推定では2,000品種以上あるとも言われています。

「多様性」のイタリアワインは、多様な土着品種ブドウに支えられています。

【まとめ】

・イタリアワインとは「多様性」である。そこには「ワインの大地」とも称されてきた豊かな土壌・多彩なブドウ品種・醸造の歴史がエビデンスになっている
・イタリアワインは「庶民の味方」

本日の記事は以上です。
皆様のワインライフに少しでも彩りを添えられたら幸いです。

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