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『 艦これ 』の呪縛

艦隊これくしょん、通称『 艦これ 』を辞めて4年ほどたつ。
戦艦武蔵がイベントの報酬だった時期に着任し、わび空襲もくぐりぬけた。
4年ほどまえにライターをはじめ、ついでにブログもはじめた。
時間がなくなり艦これを辞めた。

艦これを辞め、4年もたつというのに、いまだに艦これの呪縛にとらわれている。

たとえば、『 宇宙戦艦ヤマト 』を視聴していたときだ。
サンタクロースのようなヒゲをした艦長がのりこむ戦艦の名は『きりしま』とよめる。
『きりしま』という名を確認した瞬間に、メガネがきらりと光り、マイクチェックする声が聴こえてくる。
戦艦『きりしま』は最後までガミラスの艦隊と戦う。
『きりしま』につきしたがい最後まで戦う僚艦の名は『ゆきかぜ』
その名前を確認した瞬間。頭のなかで。
「し・れ・え!」と愉快で元気な声がきこえてくる。
ガミラスの艦隊に勇敢に吶喊していく『 ゆきかぜ 』の乗組員たち。
勇壮な歌をうたいあげる男たち。
眼からは涙がこぼれずに、「し・れ・え!」の声が響きわたる、頭のなかに。

『戦艦大和ノ最期』を読んでいるときも、頭のかたすみで常に「ホテルじゃありません」という声がきこえる。
そして、文語文で書かれた硬派な大和ノ最後ヲ読んでいると颯爽とあらわれる『 雪風 』の文字。
「し・れ・え!」の声が慟哭の海に響きわたる。

つぎに『 楡家の人びと 』を読んでいたときだ。
太平洋戦争にまきこまれる楡(にれ)家の人びとを描く家族大河小説。
戦艦や空母、航空機も登場する。
第五航空戦隊で有名な姉妹艦『 翔鶴・瑞鶴 』が登場する。
私がいまままでに読んできたなかでもっとも瑞鶴について克明に書かれている小説だと思う。
そして、翔鶴の不幸っぷりも書かれている。
しかしだ、激闘をくりひろげ、艱難辛苦を味わいながら奮闘する人員と瑞鶴の姿を読みながらも頭のなかで流れる音楽と映像はこちら。

『 艦これ 』をプレイしたおかげで、第二次世界大戦の小説をまじめに読めなくなったかもしれない。

ついでに加賀と聴くときも、この動画を思い出す。

『 艦これ 』の中毒性は、タバコよりも強いゾ。

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