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レベルアップしたいこと 聴く力をレベルアップしたい

ヘーゲルいわく、五感のなかでもっとも内面的な感覚の聴力。

その聴力・聴く力のレベルをアップさせたい。

聴く力は、聴く力でも聖徳太子(いまは教科書から削られているらしい)のように他人の意見を聴く力ではない。いや、その他人の意見を聴く力も重要ではあるし、持つべき力ではあるが、カギカッコにくくりnoteの欄外においておく。

鍛えたい聴く力とは、話されている内容を正確に理解できるように聴く力のレベルアップをあげたい。できるながら、長いあいだ聴けるようにもなりたい(聴いてばかりだとすぐにあきるんです)。

小説や教材、参考書、哲学書などをプロが朗読している音源を聴けるサービルがたくさんある。その音源を流し、しっかりと耳と頭を連動させ、豆腐のようにつるつるな脳みそに知識を刻みつけられるようになりたい。

大学を卒業してから、人の話を聴く機会がへった。耳を使ったのは運転免許の更新ぐらいだろうか。

サボってきた耳は、聴く力を失っていた。話を聴き、想像し、知識として刻みつけることができなくなっていた。ついでに、記憶力も集中力もなくなくなっていた。3つの力を失っていた。キングギドラであれば3本の首がなくなっている状態になりはべりけり。

人間はサボると、すぐに退化する。進化するのは大変なのに、退化するのはアッというまである、ほんまなんやねん、おかしいやろ、レッドカードやで、と文句のひとつでも言いたくなる。

さて、それでも聴く力をつけたい、聴く力をつけなければならない。それは、なぜか。聴く力があれば勉強時間をたくさん確保できるからである。

勉強時間をたくさん確保するために、お安いMP3プレイヤーを買った。タブレットやスマホでも再生できる、だけどもネットの娯楽にひきずりこまれる可能性がある。勉強をはじめるつもりが、ついついメールを確認したり、SNSを確認したりしてしまう恐れがある。いや、ズルッっとひきずりこまれた。というわけでネットにつながっていないMP3プレイヤーを買った。

いま英語の勉強をしている。英語の教材についてきたネイティブが話している単語や会話をMP3プレイヤーにいれ聴くようにしている。

MP3プレイヤーと勉強するための音源があれば、耳を使わない作業をしている時間が勉強時間になる。たとえば料理をしているとき、食器を洗っているとき、掃除をしているとき、散歩中、車の運転中、電車にのっているとき、ベッドのなかでも眠くなるまで勉強できる。ベッドのなかで勉強音源を聴いていると、すぐにヒュプノスが顕現する。不眠にお悩みのおかたは、試してみてはいかがかしらん。

お安くとも防水MP3プレイヤーなので、お風呂のなかでも勉強できる。そして、便座に落ちても大丈夫なので、トイレのなかでも勉強できる、うんうんと考える人のようにキバりながら勉強できてしまう。

これだけの勉強時間を確保できるようになる。いま、あなたのなかで、日常のあの時間を勉強にあてられそうだなと考えられたことでしょう。耳で勉強すれば、勉強時間をたくさん確保できる。けっきょく勉強ってやつは、いかに勉強時間をたくさん確保できるか、この一言につきる。そして、どれだけ反復できるか、勉強なんて時間があり、なんども反復するだけでいい、と言っても過言ではない。

ただ、いそがしい現代人がどれほどの勉強時間を確保できるのか。日本人は就職したあとの勉強時間が、世界の国々とくらべるとすくないと言われている。朝早くおきて、終電まで働かされ、また朝早くおきる。いったいどこで勉強しろというんだい。

そこで重要になってくるのが耳である。耳で勉強すれば勉強時間をたくさん確保できる。いいことづくめのように聴こえたことでしょう、わかります、わかります、私もそう思いました。

しかし、聴くということは、とても疲れる。集中し一文字一文字をしっかりと聴く、聴いた言葉の意味を考え、頭のなかで文章を理解する勉強はベリー疲れる、どっぺりと疲れる。

また、聴いている音源に2~3秒ほどの無音の時間があると、集中力がきれてしまい、ふらふらと手遊びをしたり、漫画をペラッとめくったりしてしまう。しっかりと集中して聴くのは疲れる、ほんとに。

それでも毎日毎日、聴き続けていると、頭のなかに知識がすべりこみ、知識が脳にきざみこまれているのを実感できる。聴く力は、レベルアップできると気づいた、何歳からでも。

疲れるが、効率のよい聴く勉強方法。聴く力のレベルをどんどんとアップさせていきたい。それがいまレベルアップさせたいこと。

最後に聴く勉強は疲れることのほかに、もうひとつ問題がある。あまり大きな音で聴いていると聴く力をあげるどころから、聴く力そのものが低下してしまう恐れがある。

人間の聴く力は、どうしても減退してしまう。これは避けられない老化現象。なるべく、聴く力を減退させないようにちいさい音で聴くように心がけている。

人間80年時代、眼、耳、歯、なるべく元気なまま生きたいものである。そろそろ本能寺にて焼かれた人とおなじ年になりつつあるいま、切実にそう思うようになった。

これからの長い人生、レベルアップよりもレベルキープが重要なのかもしれない。

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