青色の空

19歳、黒い猫の運送屋さんでアルバイトを始めた。
深夜3時から朝の6時まで。

大きな扉が開け放たれた冬の寒い倉庫から見上げる空は、
吸い込まれるような深い濃紺なのにどこまでも透き通っていた。

太陽が昇る前のほんの少しの時間。

その空を見上げながら息を吸い込むと
肺の中まで真っ青になる気がして、自分が少しだけ綺麗になれた気がした。

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