身だしなみの乱れは心の乱れ

「「身だしなみの乱れは心の乱れ」なんて、そんな都合のいいことあるわけないじゃん。」と、思っていた。
【心の乱れは伝染する要素を持っていて学校の風紀が乱れる】
そうなると学校側としては非常に厄介だからそんなことを言っているんだろうなと解釈するような学生時代だった。


「心が乱れる」、とはどういうことなのだろうと考えたことはあるだろうか。
私はなんとなくぼんやりでしか捉えていなかったし、結局どういうことなのかはこの先の文章で初めて向き合って考えたことになる。

私が思うに、「心が乱れる」は「異常気象」のようなイメージである。台風で前代未聞の大雨が降り続くような、すべての建物を吹き飛ばす風が吹き続けるような、あるいは日照りが続き灼熱の太陽に燃やし尽くされるほどの砂漠のような、そんな異常気象。雨にぬれすぎて腐ってしまった植物とか、乾燥が続きすぎてカピカピに乾燥した果実のような、そんな心の状態。勉強ができないとか、反抗期がすごいとかそういのとはちょっとだけ違うような気がする。


「身だしなみの乱れ」の定義はなんだろうか。
ここでいう「乱れ」はルールに反することだと仮定する。学生時代は校則があるから誰が見てもルール違反は明確だったし、裁く方も裁かれる方もある程度諦めがつく。しかし、社会人になって(社則に明記されている会社もあるかもしれないが)「常識の範疇で」という言葉がとにかくよくつかわれるよう

に感じる。人それぞれがもつ「常識」の感覚は違っているし、評価者に依存するものであることを考えると明確ではないし、なんとも平等性にもかける基準である。


実はここ一カ月くらい、超が付くほど調子が悪い。原因も正直よくわかっていない。何をしても楽しくないし、心が躍るってなんだっけって感じだし、ずーっとお腹痛いし、突然泣きたくなるし、逃げ場が見当たらないし…たぶん、心が乱れるってこういうことだ。

先日、原因不明の絶不調のまま髪を染めるために美容室に行った。一か月半くらい放置したために退色し、品位のない髪色だった(とっても明るい茶色になっていた)ので何とかしなければと思いようやく行くことができた。特に、何色にしたいとか考えていなかったのだけれど、「なんかこう、心がわくわくする髪色にしたい!」と提案を仰いだ。

「ばれたら怒られると思うけど(笑)インナーカラーいれてみる?」
と何とも心がわくわくする提案を、私は二つ返事で採用して、見事に社会人としてぎりぎりアウトな髪色になった。 心が乱れているがために、理性的な判断が下せず(全く後悔はしていないが)身だしなみが「乱れ」ている方にいるのだと思う。心が乱れていなければ、きっとこの色にならなかっただろうなと思うと、どうやら「心の乱れは身だしなみの乱れ」であるらしい。


このことを踏まえて、「身だしなみの乱れ」と「心の乱れ」は必要十分条件である可能性が出てきた。どっちが先かというだけの話で、結局隣り合わせにあるものだから「身だしなみの乱れは心の乱れ」と世間一般に言われるのだなと、自分の経験を持って納得した。

(ただし、髪色についてはバレていないのか、セーフだったのか何も言われないのでそのまま時の流れに身を任せることにする。)

おわり

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