そしてまた孤独を知る
疲れた。
プツンと糸が切れたように、全てがどうでも良くなって、仕事着をその辺に脱ぎ散らかしてベッドにダイブする。
「ああ、私限界まで疲れてたんだ」と、そこで気づいた。
いつもいつも気付けなくて、こうやってベッドにダイブして気づく。
婚活、仕事、何もしなければ楽なのに、何もしないのが怖いと思う。
私という存在の魅力にはタイムリミットがあると思った。
『プロポーズされました』
幸せそうな顔と光る薬指に、ズキッと心が傷んでも、
「おめでとう」
目も合わせられずに、消え入るような声で言うしかない。
全部がプレッシャーで、全部が私の敵だと思った。
安心できる存在がいる、誰かに必要とされている
それが羨ましくて妬ましくて、仕方なかった。
喉から手が出るほどソレが欲しかった。
自分のために生きるほど、自分が好きじゃない。
他人のために生きるほど、寛大じゃない。
誰かと一緒に生きたいと思った。
誰かと一緒なら自分がもう少しこのしんどい世界線で笑えると思った。
26歳、2年ほどいろんな人と会って、話して、付き合って、キスしてきたけど、満たされたことなんて一度もなかった。
生きていくことに希望が持てなくて、わたしはもうこのゲームを投げ出したい気持ちでいる。
どうしようって思っているうちにまた、誰かに置いていかれちゃうんだね。
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