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グリクシス親和の土地が20枚なワケ

グリクシス親和のマナベースには様々な種類があります。直近のPauper ChallengeでTop8に輝いたリストを見ても、その多様性が分かるかと思います。

しかしそのすべてのマナベースにおいて、土地が19枚か20枚という点だけは共通しています。では、なぜその枚数なのでしょうか。

土地は程よく引きたい

当たり前の話ですが、土地は引かなくても負けるし、引きすぎても負けます。ですので、どうにかして「土地を程よく引けている状態」というものを評価したくなります。

そこで、親和はドロソが回り始めれば土地が集まるため、そのような状況を作り出すための最小の土地の枚数を考えます。

初手に必要な土地の枚数

ではグリクシス親和のドロソが回りだす主なパターンは

パターン①「《彩色の星》などの非土地アーティファクト+《勢団の取り引き》or《命取りの論争》」
パターン②「《血の泉》+土地2枚+《物読み》」

になります。 どちらのパターンも土地が2枚必要ですので、回りだすのに初手に必要な最小の土地の枚数は2枚 ということになります。
(ここまで丁寧にしなくても自明ではありますが…)

計算

では実際に「初手に土地がピッタリ2枚ある確率」を計算してみましょう。

今回の問題は高校数学的に言い換えると、「60枚のデッキの中にn枚の土地が入っている。その中から無作為に7枚取り出すとき、取り出されたカードのうちX枚が土地である確率を求めよ。」ということですね。
ここで、デッキの中の土地の枚数を$${n}$$、ちょうど$${X}$$枚引く確率を$${P(X,n)}$$とすると、その確率は二項係数を用い、

$$
P(X,n)=\dfrac{\dbinom{n}{X}\dbinom{60-n}{7-X}}{\dbinom{60}{7}}
$$

と表せます。そして縦軸に$${P(X,n)}$$横軸に$${n}$$をとり$${X=2}$$の時の結果をエクセルを用いてグラフにしたものが以下になります。

グラフをクリックすることで、スプレッドシートに飛びます

これだとわかりづらいので、グラフの頂点付近を拡大してみます。

すると、グラフの頂点は17枚付近にあることが分かります。マジックにおいては土地を引きすぎない事よりも、土地が止まることのほうが問題なため、数字を切り上げグラフの頂点、すなわち「ベストな土地の枚数は18枚である」とします。

なぜ少し多め?

ということで、現在の主流である19,20枚よりも少し少ない数字が出ました。ではなぜ少し多めの19,20枚が主流なのでしょうか。

環境のデッキには必ずと言っていいほどアーティファクトを割ったり、バウンスするカードがサイドボードに入っているため、サイド後にマナベースを攻撃されてしまいます。

そうしたゲームではむしろ土地を多めに引きたいので、18枚よりも少し多めの枚数19枚が主流になっているのだと思われます。

さらに最近ではグルールポンザが隆盛しているため、今まで以上にマナベースを攻撃されるようになっていることと、《ケンクのアーティフィサー》をより活かしやすくするため、さらに増やして20枚のリストも現れています。

まとめ

今回は「初動で必要な土地の枚数」を考えた場合、親和の土地は18枚がベストだと示せました。

しかしマナベースを攻撃してくるデッキがあるなどの要因より、18枚から少し増やした19枚、20枚がメインになっているようです。

以上の結果より、環境からこちらのマナベースを攻めてくるデッキが減った場合土地を18枚したり、はたまたメインボードの土地の枚数を18枚、サイド後に19枚にするなども考えてよさそうです。

おわりに

記事を読んでくださってありがとうございました。実はこういった類の内容の書きかけ記事が何本かあるので、それらも近いうちに公開出来たらなと思っております。

更新した際にはTwitter(@morley_pauper)にて告知しますのでフォローしていただけると嬉しいです。

それではまた。


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