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マリコのへ

中島みゆきの「悪女」が流行していた子供の頃、臨海学校へ
行った時の事。

クラスでいつも変な言動をしてみんなを笑わせていた彼は
お出かけにお泊りでテンションメーターが振り切っており
いきなり「悪女」を歌い始めました。

自分の脳内で「マリコの部屋へ~」と歌詞が流れてきたのですが
彼はあろうことか「マリコのへ」で止めてしまったのです。

歌詞の内容もよくわからずに、マリコさんってどんな人だろう?
きっときれいな人なんだろうな?
なんてぼんやりと思いつつ、憧れの年上のお姉さまに思いをはせ
これまで聴いていたのが、いきなり「へ」で止まってしまった。

「へ」イコール「屁」な訳で、シリアスな所からいきなり
叩き落され、下ネタ大好きな子供達は大爆笑です。

その後、彼は事あるごとに「マリコのへ」を連呼し、みんなで
大爆笑というパターンが続き、夜就寝のためテントへ入ってからも
静まる、テントから顔を出しては「マリコのへ」で大爆笑を散々
繰り返して先生が1、2回注意したものの、子供たちのいかれた
テンションから諦めたのか何も言わなくなりました。

子供たちのテンションが高いとは言え、半日も経つとさすがに
同じ事で毎回大爆笑とはいかず、だんだんと疲れてきたのか
笑いが減って来た所で、彼は諦めずにテコ入れし
「マリコのへ、ぷぅー」
などと擬音まで入れてきたので、またもや大爆笑です。

結局笑い疲れて眠るまで続きました。

今でも「悪女」を聴くたびに彼の坊主頭も思い浮かべつつ
クスッと笑うのです。

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