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【Vol.4】神戸三宮で「アーティスト」を支援する行政職員・織田 尭さん

今回お話を伺ったのは、神戸市で市役所職員をしながら「アーティスト」支援を行っている織田 尭さん。
「世界中の誰もがアーティストになる世の中」の実現のため、公私問わず様々な活動に取り組んでいる織田さん。
織田さんが考える「アーティスト」とは?コマネチポーズに隠された意味とは?
お話を伺いました!

<プロフィール>
織田 尭(おだ・たかし)
アーティスト/神戸市イノベーション専門官/作品も文字も、現代を生きる上で出てくるフクサンブツ!Beingを素直に表現しています。夢は世界全員アーティスト化。アート探究授業。元T-KIDS梅田スクール長。
note→(https://note.com/artistoda/)
芸術家用の過去ブログ→(http://www.artistoda.com/)


活動について

ー織田さんは普段はどんな活動をしていますか?
月〜金で神戸市の仕事をして、金曜日の午後は関西学院高等学校で「アート探究」の講師をしています。また、金曜日の夜はベネッセの「みらいキャンパス」というオンラインスクールで小学生向けのアートスクールの講座を受け持っています。
その他は、土日に4歳の息子と遊んだり、活動の合間に演劇をしたり、コマネチをしたりしています。

色々な活動をしているように見えるかもしれませんが、全ての活動は一貫して「世界中の誰もがアーティストになる」ためにできることをやっているという感覚です。
僕は「アーティスト」を広義で捉えていて、自分の個性がいきたり、表出したりすればその人はすでにアーティストだと思っています。極端な話、その人が足置いてる位置すら表現(アート)だなと。

なので、神戸市での仕事を通して「起業したい」「エンジニアになりたい」といった思いを持っている人をコミュニティや人に繋いだり、
若い世代に向けたスクールを通して「やりたいと思っているけどやっていなかったこと」をひたすらやってもらって、自分が大切にしているものを表現できる機会を作ることが、みんなが「アーティスト」になることにつながると思ってやっています。

ー行政や学校といった組織の中で、アートを通して自由な表現をすることに関して、難しさは感じますか?
官・学というとカタいイメージがあるかもしれませんが、自分はかなり自由にさせてもらっています!
もともと企画やイベントを作ることが好きでよくやっていたのもありますが、前職で習いごとのスクールを運営していた経験が活きていると思います。
あと、第一印象の問題だと思いますが、僕はSNSや自己紹介時のプロフィールに結構ふざけた画像を使っていて、それでも会って仲間になろうとしてくれる人と仕事をしているので、双方にとってフィルタリングが効いているのかも(笑)

拠点について

ー活動されている場所・神戸を拠点にしたきっかけや理由について教えてください。
僕自身は出身地が台湾で、その後家族の仕事の都合でオランダに住んでいた時期もありますし、転勤族だったこともあって、もともと土地に関するアイデンティティは薄かったんです。
神戸に来たのは今の神戸での仕事と、妻の実家があったからですが、神戸に移り住んでからはここが自分のアイデンティティに繋がりつつあります。

ー神戸の好きなところを教えてください。
規模感がちょうどいいと感じています。都会過ぎなくて人の顔は見えるけど、村すぎない。
面白い活動をしているコミュニティや人がたくさんいて、ちょっと声をかければユニークな人が集まるし、外から来ても壁なく受け入れてもらえました。
逆に、神戸の中のコミュニティだけでとどまってしまわないように、意識的に外に出るようにしないとな・・・と思っています。

最近について

ー最近はどんなことが「おもしろい」ですか?
最近は「非能力主義」について考えるのが面白いと感じます。
A Iが出てきたことで、機能や能力の価値が相対的に薄れていくと感じていまして、今の世界の成績とか優秀とかいう概念も、ずっと続くかわからないなと思っています。
そうなった時に、人一人一人の個性が大事になってくるし、その個性は1つの指標では測れない。だからこそ「意味がわからなくてもワクワクする」「理由が説明しづらいけど好き」ということを大切にできるといいなと思っています。

その結果、少し歪ですが(笑)今はコマネチを1万回するという、非生産的で、理由もわからないしお金にもならないけど、僕が気になってワクワクしていることをしていて、そこに仲間を募ってみんなで100万回を目指しています。(笑)
ただこれも僕自身のアート表現であり、能力や生産性へのアンチテーゼとしての表現なんだと思っています。

今後について

ー今後やってみたいことはありますか?
「文化を海外に輸出する」ことをやっていきたいですね。
国際的にみた日本の勝ち筋は文化だと思っていて、価値観や精神的な部分で、海外に価値を伝えられるものがたくさんあると思っています。
もともと興味はあったんですが、特に最近、急に自分の身近な領域で海外に繋がる話が増えてきて、風が吹いているなと。
そのほか、自分のキーワードであるアート、教育、アントレプレナーシップ、あとコマネチの領域で今後も活動していきたいです。

ーつながってみたい人は?
人と人をつなげることをライフワークとしてやっているので、自分自身がつながるとなるとなると、そうですね・・・。
海外に文化輸出してる人や海外でキャリア築いている人の話はぜひ聞きたいです!

さいごに

ー読者の方にひとことお願いします。
急に大きな話になってしまうかもしれませんが、僕自身たまに、「最悪の状態」を想定し、その上で自分はどう生きると幸せか、を考えたりします。
そのうえで、例えば戦争だったり嫌なこと、つまり「最悪の状態」に陥った時に、自分が楽しめるものやことをサンクチュアリ(聖域)として持っておくことってすごく大切なことだと思うんです。
コマネチはすごくしょうもない事例ですが(笑)ついついしてしまうこと、気になってしまうこと、ワクワクしてしまうこと、そういった自分の中での楽しさって、給与とか年収とか成績とかでは測れない魅力があると思っていますし、そういうところにこそ、誰にも侵食されない心の拠り所があると思っています。
なので、自分の楽しさを大切にする世界がもっと広がってほしいと思っています。

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