有馬記念に行ってきた話③
前回のお話
中山競馬場についてから
やっとレースが始まります___________
競馬好きは馬券を買ってくると言い券売機に向かった。
買い方を知らない私のも買ってきてくれるらしく私は先に席に行くことに。
たどり着いた指定席、外。
ゴールが近いから最高の席だ!と競馬好きは電車で語っていた。
通路から1つ目とその隣が私たちの席だ。
とりあえず通路側はじに着席する私。
周りの席は、ほぼほぼ埋まっていた。
前の席は学生さんと思われる男の子2人組。
後ろは競馬話に花が咲く30代と思わしき男性3人。
そして隣はこの寒空の下、半そでジーパンにお馬さんの人形を付けたバインダーに競馬新聞の切り抜きと赤えんぴつを挟む競馬ガチ勢。単体。
なんということだろう。
縮こまって座っていると競馬好きが馬券を携え戻ってきた。
「やっぱ生は最高だね!」ハイテンションで競馬ガチ勢の隣に座る。
そして馬券を私に渡してくれた。
かわりに私はホットコーヒーを差し出す。
そして全て人気がないお馬さんで構成された3連複という買い方で300円くらいの私の券をポケットにしまった。
そうこうしてるうちに会場は有馬記念1つ前のレースが開催されていた。
多分このあたりで会場がわっ!!!と盛り上がった。
どうやら長澤まさみさんがお見えになったらしい。
私の席からは確認出来なかったが「まさみいいい」と叫んでいる人が数人いたのできっと多分そうなんだろう。
前の男の子2人組はまさみさんのいるであろう方に身体を向け何とかお姿を確認しようと努力していた。
後ろの3人組は長澤まさみは実は巨乳である。という豆知識を披露していた。
まさみ熱で盛り上がる中、隣は競馬新聞のインタビュー欄を眺め何か呟いていた。
そしてその隣はお馬さんをぶら下げたバインダーを食い入るように見つめ赤ペンを走らせていた。
いやもう、あんたたち付き合えよ。
そんな風に思っていたら隣の競馬好きが徐に立ち上がった。
そして「ちょっと行ってくる!」と、どこかに立ち去っていく。
トイレかな?と思いポケットからスマホを出してSNSを開こうとするが格安SIMのせいかスマホが新しい情報を読み込んでくれない。
仕方ないので過去のツイッターのを遡って見る、という謎のモーションを繰り広げていたら競馬好きが帰ってきた。
どうやら追い馬券を購入してきたようだった。
「間に合って良かったよ」そう言って着席する。
会場がまさみ熱で盛り上がっていたらへんに有馬記念を走るお馬さん達が軽くグラウンドを走っていたらしく実際に走るお馬さんを生で目にしたら買ってなかったお馬さんが気になったの追加で購入してきたらしい。
私が競馬好きと競馬ガチ勢、付き合っちゃえよ。とか思っていたあの瞬間にグラウンドではそんな催しが開催されていたらしい。
___________________________
そしていよいよ、ファンファーレが鳴り響く。
レースが始まるのだ。
ゴール前の席だったのでスタート地点はよく見えなかったのだがスタートした。
う~ん。見えない。
あ、こっち側に走ってきた!!!
会場のどこからともなく叫び声が聞こえ出した。
そして隣の隣の競馬ガチ勢も叫び出した。
自分の応援しているお馬さんに向けてエールを送っている。
「いいぞ!悪い位置じゃない!」
「いけいけいけいけ!」
隣の隣から大きな声が聞こえてくるものだから少しビクッとなった。
横目で競馬ガチ勢を見る。
すると突然に 「いけいけ!」
隣の競馬好きも叫び出した。
競馬ガチ勢「あ~、、ダメだ。いいぞ!よく頑張った!!」
競馬好き「いいぞいいぞ!」
会場「「ワアアアアアアアア!!」」
どうやらゴールしたらしい。
拍手が起こった。
私は、競馬ガチ勢と競馬好きを見ていたのでお馬さんは見ていなかった。
競馬ガチ勢の買った馬は多分、勝たなかったのだろう。
でも風貌ガチで怖い、、と思ってしまっていたこの人がいくら掛けたか、なんて知らないが自分の掛けたお馬さんがダメでもよく頑張った!と、その瞬間に言える度量の大きさになんか感動した。
そして競馬好きは応援から分かる通り勝っていた。
そして感動して目が潤んでいた。
勝っても負けてもレースに感動したらしい。
多分、純粋な競馬好き2人が偶然にも横並びになった今日を私は忘れない。
私はレースよりも「人」に感動してしまった。
この感動は家でテレビを見ていたのでは体験出来なかった感動だろう。
私の数百円はただの紙切れになったけど、普段体験出来なかったことを体験できた、そんなクリスマス。
終わり
__________最後にどうでもいい余談_______
女子トイレ問題。
競馬場って男の人の方が多そうじゃないですか。
実際、7対3くらいで男の人の方が多いかなって印象でした。
でもでもしかし、、女子トイレ並んでるの。
やっぱり女子トイレって何処も混むんだなって並んでたら売店で働いてる人のよさそうなお母さんが近寄ってきて私含む後列に並んでる女子にたいして教えてくれた。
ラグジュアリートイレなるものが近くにあってそこだと15個くらいトイレがあると。
でもラグジュアリーじゃない私の並んでいるトイレは3個くらいしかないためこうして行列が出来てしまうのだと。
3分弱で行けるからそっちに行った方が早いだろうと。
私はお母さんを信じてラグジュアリートイレへと向かった。
本当に並んでなかった。
パウダールームも広々と設置してあった。
良いことを教えてもらったのでなんでか最後にこの記事で共有してみようと思った。
私は良い人ぶって徳を積みたいのかもしれない。
私みたいな競馬初心者女さんや彼女や奥様とお出掛けの時は小さい豆知識として覚えておくと便利かもしれないです。
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