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有馬記念に行ってきた話②

前回のお話
中山競馬場へ出向くことになったところまで

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当日、当たり前に寒かった。
12月も終わりに差し掛かり寒くない方がおかしいだろう。

以前の失敗を活かし4か所ホッカイロを貼った。
手持ちのダウンの中で1番暖かいものをチョイスした。
ヒートテックも2枚重ねた。
充電式ホッカイロの充電も満タンにした。

これだけのことをしても寒かった。
今、思うとマジでごめんなさいなんですが私はいささか不機嫌だった。
ハイテンションで有馬記念の歴史や出馬する馬について語りまくる連れを目の前に「あ~、うん」「ね。」などと気のない返事をしていたが全く気にせず語っているところをみると本当に嬉しいのね。となんだか微笑ましく思えてきた。
更にクリスマスの11時の電車はそこまで混雑しておらず座れたことも相まって段々気分がのってきた。

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12時半頃に中山競馬場へと到着
競馬場は既に沢山の人がいた。
有馬記念というレース自体は15時頃から始まるらしい。
何故、こんなに早い時間から現地に沢山の人が集まっているのか。
私は競馬に対してあまり詳しくないので不思議だったのだがどうやらレース自体は朝から行われており有馬記念というビックなレースは当日行われる10番目くらいのレースみたいだった。

コース料理みたいだな。
私を想い、前菜~スープくらいは我慢してくれたのか。
そう思ったら競馬好きの徳がまた一つ積みあがったな。と思う。

そしてこれは数年前も思ったけれど、いかにもギャンブル狂いのおじさんが赤鉛筆と競馬新聞を片手に汚い言葉で罵声を浴びせる。なんてそんな競馬のイメージはとてもとても古いもので少なくても私が初めて訪れた3年前からも競馬場はキレイだったし公園があって子供たちが遊んでるしカップルもいれば大学生のサークル仲間か?と思われるグループがいたりで新宿や秋葉原の駅の人波と大して変わらない。
ファミリーやカップルのお出掛けとして全然ありな環境になっているのだ。
大きい大会だからかもしれないが近年の競馬場はキレイな所である。

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とりあえず、お腹が減った私。
待ち合わせに間に合わせるべく朝からご飯を食べていない。
競馬場内では小さい売店からフードコート、ご飯屋さんがあり、お腹が減った私たちはとりあえずご飯を食べることにする。
私たちが選んだご飯屋さんは色々な定食が食べれる感じで独立したお店だった。

お店は今日という、かきいれ時を迎え非常に混雑しており、まわってなかった。
先に注文をし食券のようなプレートを渡され席が空いたら順番に案内されるシステムなのだが食券プレート片手に待つこと30分弱ようやく席が空き案内され放置されること20分、こちらから声を掛け食券を渡した。
そして「お冷もお願いします。」とお願する。
この間、この仕打ちにも微動だにせずに目の前の競馬好きは競馬新聞とスマホを片手に競馬予想をたてていた。
お腹がすいている。とは言ってはいたが競馬の予想の方が遥かに優先度の高い項目なのだろう。
私の定食が注文から10分もしないで到着する。
少し待つも「あ、先食べてていいよ」とのお言葉に少し悩んだが、よーいどんで食べた場合いつも私の方が20分は遅く食べ終わるのでレースの時間もあるだろうとお言葉に甘えることにした。

ご飯を食べ進める私。
だが競馬好きのご飯は一向に来ない。
私が完食し周りを見渡し始めたころ、やっと競馬好きのご飯が運ばれてきた。

ご飯が運ばれてきてもなお、予測をたてている。
競馬新聞片手にご飯食べてる人、初めてみたわ。なんて思って眺めていたら徐に鞄をあさりだし青ペンとくしゃくしゃになった競馬新聞を渡された。

ご飯を食べてる間、お前も予測したら?という事だと思われるので私はどんな馬は走るのかをここで初めて確認した。
元々、好きな名前で選ぶか。程度の心持ちで来場したため3分で決まった。

私の青ペンの印を目で追って「大穴狙いか…」と呟いてから寿司を口に放り込む競馬好き。
あっという間にご飯を平らげ馬券買いに行こうと席を立ち、お店を後にした。

とうとう、お冷は最後まで運ばれて来なかった。


_______次回やっとレースが始まります___続く___




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