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地方から始まるクラフト文化とは?

前回の記事でラグジュアリー文化の限界について書いたのですが、ではクラフト文化とは一体なんなのか?考察してみました。

ラグジュアリー文化の持つ性質として競争性、淘汰性が強くある気がします。デザインにおける圧倒的な高貴を持って他者を下賤していくような圧力を感じます。

そんな中でクラフト文化には共存性、多様性がある気がします。(僕の中でもまだ言語化仕切れていない。)つまり、ラグジュアリー文化では決められた枠組みの中での競争によるヒエラルキーが決められていきます。

建物であれば高いものが素晴らしい。
服、車などの装飾品であれば高級なものが素晴らしい。
仕事であれば収入が高いものが素晴らしい。

その中で競争が行われ、発展していきます。これは経済成長があった時代には限定された枠組みの中で高度な発展を遂げたと言えるでしょう。


しかし、クラフト文化では、ラグジュアリー文化で賞賛されたものが全て「も」になります。

建物であれば高いものも素晴らしい。でも低いのも素晴らしい。
服、車などの装飾品であれば高級なものも素晴らしい。でも安くていいのも素晴らしい。
仕事であれば収入が高いものも素晴らしい。でも低収入でも自分の時間が取れるのも素晴らしい。

まさに多様性です。
そしてそこに他者を蹴落として自分はヒエラルキーの上に行く。という考えは全くありません。そもそも同じ土俵に立ってすらない。これが共存性です。


ある記事でイノベーションとは価値次元が変わることという内容が載っていたのでリンク貼っておきます。

つまり、日本文化のイノベーションが今起こっているということです。
今まで価値のなかったものに価値が変移している。これこそイノベーションなのです。


そんな中でこれから主流になっていくであろうクラフト文化をまとめてみることにしました。

■クラフト文化を構成する要素
①多様性・共存性
②自己本位性・非共感性・独創性
③精神性・ストーリー性
④社会性


■多様性・共存性
これは上でも書いた通り、多様な価値観が乱立する時代になるからこそ勝手に多様になるし、共存せざる得なくなる。

そんな中でそれはよくないよ!とか言いまくってるやつは淘汰されてくと思われる。あとは特に気をつけないといけないのは、「それって多様性じゃないじゃん!」という大半のやつが多様ではない可能性が高いということに気をつけなければならない。

多様性を受け入れている人なら、「それもいいよね。」ってなる。



■自己本位性・非共感性・独創性
このあたり僕もMECEできていないのだが、自分の中で実現したいと思う、自己理想を他人から共感されたいとか全く考えずに考え、行動できるか?というのが重要になってくるのではないかと思っている。

その結果勝手に独創的になっていくだろうし、その性質が高いものが賞賛されていくのではないかと思われる。

つまり、まだ一言で表すことができない。


■精神性・ストーリー性
形而上なもの、つまり目に見えない非物質的なものが賞賛される。これはマーケティングではよく言われていることだが物質そのもの以上にそれに付随するストーリー、文脈が評価され価値になっていくだ。

そしてこれを生み出していく際に前項の自己本位性が重要になってくるのではないかと思っている。


■社会性
今までの要素だけでいうととってもカオスな世界になってしまうのだが(でもそうなるとも思っている)人はどれだけ成長を重ねても変わらず社会性が高い生物だと思うので、どの文化に行ってもこの性質は維持されると思われる。

なので、高度な自己表現をしたとしても結果的に社会性を感じれるものが評価され、賞賛されるのではないかと思っている。


■最後に
頭を悩ませながらクラフト文化について考えてみたがまだ納得のいく因数分解がどうしてもできない。それはまだ事例が少なすぎて、これからどんどん発展していく中でわかるものだと思っている。

ただ、僕らのコミュニティや他価値観のあるコミュニティを見て、抽象化した時にこう行ったものを判断基準に人の行動が精査されていると考えるとあながち間違っていないんじゃないかなーと思ったりもする。


クラフト文化については文化が成熟していった先にもう一度振り返ってみたい。

ありがとうございます!引き続き頑張ります!