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地方ラグジュアリーホテル最上階に泊まった感想と優秀さの限界

今日は松本のホテルビエナビスタというホテルの最上階(スーリぺではないがエグゼブティブ)に泊まり、地方でのラグジュアリー文化を味わっていたのですがラグジュアリー文化の限界を感じたのでそれをまとめておきたいと思います。

僕は古民家を改装して、クラフト文化やヒッピー文化に慣れ親しんでいるイメージが強い人もいると思いますが、もともと名古屋駅マリオットでバイトしていた時期もありそのラグジュアリー文化の素晴らしさを学生の時に体験できたので今でもラグジュアリーなものに一定の憧れがあります。

だからこそ、今ラグジュアリー文化に限界を感じるのです。


■ラグジュアリー文化に求められる4つの要素
①希少性
②隷属性
③処女性
④スケール

■希少性
この世であまりみたことのないものを導入しなければラグジュアリー感を演出することはできません。しかし、社会がラグジュアリー文化に向かった結果、街には安価でラグジュアリー文化に触れることのできる場所は増えてしまいました。

その結果、希少性を発揮することは都市にいればいるほど難しくなってしまいました。(フェイクを使っていても、大抵の人はそれを判断できない。)


■隷属性
ラグジュアリー体験をする上で体験施設関係者の隷属性は重要です。(隷属などと書くと下品と思われますが、実際昔の奴隷とおもてなし文化は労働者の精神性の問題で表面的なことは変わりません。)

一般施設ではこの隷属性が高くないです。しかしラグジュアリー施設では必ずといっていいほど隷属性は高いです。(かなり気を使って対応してくれます。)この隷属性がサービス受益者を高貴な気分にさせてくれます。


■処女性
誰かが使用したもの、中途半端に古いものにラグジュアリー感は生まれません。(アンティークはまた別。これはブランディングの問題)誰も手をつけていない新品、新製品にこそラグジュアリー感は生まれます。

逆に傷ついていたり、誰かの手垢がついているものに誰も高揚しないのです。


■スケール
ラグジュアリー空間は単純に大きさが関係してきます。
大きさとは高さと広さ(ここでは幅と奥行き)です。

その空間がどれだけの高さがあるか?またどれだけ高い空間に存在するか?どれだけ広い空間を使っているか?それが贅沢というものであり、一見無駄に見えるのですが、ラグジュアリーの演出によく使われる常套手段になります。


■最後に
これらのものがラグジュアリー文化に求められる中で、人口が少なく、観光資源にも乏しい地域ではラグジュアリー文化が自然衰退していくでしょう。

実際に松本のこのホテルではこの4つの要素、どれもがレベルの低いものでした。その代わりに松本はクラフト文化が優れているのでその文化に応じたデザイン、アート、食べ物、人間性などのレベルは名古屋より高いと感じました。


また、社会全体がラグジュアリー文化に向かってきた中でその文化の中で優秀になろうと努力しても上には上がいるのでなかなか難しいものがあります。

「優れるな、異れ」
この言葉は僕の中で最近響いたのですがラグジュアリー文化圏の中での優秀さではなく、全く違った文化形成を目指して行くのもてなのかもしれません。


ありがとうございます!引き続き頑張ります!