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クリエイターとして、音楽配信はどこのプラットフォームを使えばいいのか

ぼくは音楽を、主に「サブスク」「レコード」「YouTube」「ニコニコ動画」で聴いている。「CD」は最近離れてしまった。プレーヤーがなくて。でもそろそろ、CD環境、あとカセットプレーヤーも欲しい。カセット、かわいいよね。

さて、みなさんは、リスナーとしてはどうだろう。ボカロPの方はニコニコ動画が多いかもしれないのかな?いや、この「多いかもしれない」ってところを、クリエイター目線でちょっと考えてみた。

「音楽をどこで配信したらいいのか?」「どこに力を入れたらいいのか?」というちょっとした悩みを、ぼくなりの解釈を踏まえてキーボードを叩きまくりたい。

繰り返すが「ぼくなりに」なので、これは完全なる「ぼくが主語」だ。お気持ち表明やアドバイスなどではないのであしからず…

配信は、ほとんどやる

大前提として、リスナーさんの聴く環境は「人による」というのが結論であるということを、まずは表明したい。そりゃそうだ。

なので「レコードこそ至高!」「CDを買ってこそ!」という方も当然いらっしゃるし「サブスクで十分」「無料でとりあえず流せたらOK」ってのもありだ。

繰り返し挟むのは、今回の記事は「クリエイター目線」なので、音響環境の良し悪しについては語らない。

では、ぼくはクリエイターとしてどのように音楽配信をしているのか。ぼくは今「各サブスク」「ニコニコ動画」「YouTube」がメインだ。それに加え「YouTube shorts」「TikTok」は著作権や公式音源として登録をした上で配信している。「Instagram」は公式音源にすることが難しかったので、セールスと日常のみ。ハイライトでサブスクリンクのお知らせなどは行っている。

CDは資金不足。でも、うーん、近いうちにやりたい。

クリエイター目線を排除

これはたくさん悩んだ。2023年に入って方針を決めたので、まだ検証中というか、ひとまず走っている段階。なので、まだデータは揃っておらず、リスナーさんの満足度などもしっかり把握しきれていない。

なぜ、たくさん悩んだのか。クリエイターの方は、一度は考えたことないだろうか?

「配信先を分けるとその分ひとつのプラットフォームでの再生数が落ちてしまうのでは」

そうなのです。落ちます、確実に。これはデータとして出てます。それを踏まえて、ぼくはそれを "これでいいか" と判断しました(2023年11月現在。今後変わるかも)

なぜそう判断したかというと「リスナーさんが聴きやすい環境で聴いてくださってる」から。

例えば「ニコニコプレミアム会員」に入っていれば、ニコニコ動画でバックグラウンド再生、広告入らずになど、不自由なく視聴できる。YouTubeもサブスクも、然り。

リスナーさんに聴いてもらうために音楽を配信しているので、聴いてもらうためにはリスナーさんのストレスをできるだけ減らしたい。これは媚びを売ってるんじゃなくて、ぼくならそうして欲しいなと思っているから。

ちなみにぼくはニコニコプレミアムに入っていて、YouTubeには課金していない。あと、サブスクはSpotifyに入ってるので、サブスク配信された曲は大体サブスクで聴いたりする。なのでメインはこの2つだけど、YouTubeでも広告入ってくるけど、たまに聴く。

しんどいけど、できることはやる

クリエイターとしては視聴環境にこだわったり、収益にこだわることも、もちろんとてもとても大切なことだ。

せっかく作った音楽、サブスクの圧縮された音質ではなくフィジカルで聴いて欲しい…そう思うのはクリエイターとして当然の考えでもある。なので、サブスク配信をしないと決めているアーティストさんのことを悪く思ったりはしていない。

また、ニコニコ動画にだけ、YouTubeにだけ投稿…というのも当然理解できる。ニコニコ動画のUIには合わないMVもたくさんあるだろうし、YouTubeにだけ注力しているということも全然真っ当だと思う。(そもそも大前提として「投稿する」って簡単に言うけれど労力かかる。ただアップロードするだけでも億劫だったり、概要欄を考えたり、チェックしたり…となると。その他諸々のハードルもあるが、ここは割愛)

また、再生数が顕著に変わってくる場合がほとんど。ボカロ曲がYouTubeで聴かれにくかったり…逆に、これは調査はしていないけれど例えばロックバンドのMVをニコニコ動画で投稿しても、再生数には差が付くのではないだろうか。

またユーザー、リスナーさんは「それぞれの肌に合った環境」でサービスを選ぶ。ぼくもそうだ。使い勝手、求めてるコンテンツ、UIなど。

そんなこんなで、ぼくは「できるだけたくさんのサービスで配信しよう」と決めて、ずっとてんやわんやしている。

一般的にはYouTubeの一強っぽい

じゃあ一般的にはどうなのか?ここで少し引用します。

スマートフォンで音楽を聴く人の音源は(複数回答)、「動画共有サイト」が41.6%、「購入したCDから取り込んだもの」「音楽ダウンロードサービスから、有料でダウンロード・保存したもの」「音楽ダウンロードサービスから、無料でダウンロード・保存したもの」が各20%台となっています。過去調査と比べて、「動画共有サイト」「定額制音楽配信サービスを利用」は増加傾向、「購入したCDから取り込んだもの」「レンタルや借りたCDから取り込んだもの」は減少傾向です。

PR TIMES

スマートフォンのところの記事を引用したのでPCとなると話は変わるかもしれないけれど「動画共有サイト」「定額制音楽配信サービスを利用」が増加傾向なのは、そりゃそうかといった感じ。

全文はこちら。

あと、こちらのデータもおもしろい。

音楽聴取手段(複数回答)(2021年)

YouTube:44.9%
定額制音楽配信全体:29.9%
ニコニコ動画:6.4%

主な音楽を聴く機会はYouTubeが最上位(2022年公開版)

上記引用は、テレビなど運要素などが強いものは省いているので、全体のグラフを見たい方は以下を参照してください。

この数字だけ見ると「ニコニコやめて、YouTube一択でいいのでは?」なんて思っちゃうかもだけど、ここで前述した「リスナーさんの肌にあった環境」ってのが大事になってくると思ってる。長く、リスナーさん、クリエイターさん、ドワンゴさんによって継がれてきた文化は、ニコニコ動画あってこそだし、そこでしか盛り上がれない感動がある。

また、YouTubeに投稿するということは、世界中のエンタメ動画と並ぶということだ。収益化や再生時間についての考えは割愛するが、おもしろそうなエンタメ動画ならともかく、無名の音楽MVを掘るためにYouTubeを開く…というリスナーさんはとてもレアだと思う。なぜなら、そこまで音楽好きならレコード、CD、サブスクなどで掘ったりするから(ここは7割ぐらい推測)

とはいえ、YouTubeがダメということはない。YouTubeにはYouTubeの世界があって、投稿者側、視聴側、人それぞれの好みがあって当然(ということも繰り返し書く)

誰に聴いて欲しいか、誰にどんな感情になって欲しいかって考えたときの、今と未来のベター

ぼくはリスナーさんが聴いてもらいやすい環境(つまり、その人がいつも使っているプラットフォーム)で聴いてもらったら嬉しい。

もちろんそれは、ぼくのようなまだ無名のミュージシャンにとっては、正直きつい。でも長い目で見たときに、例えば5年後を想像すると、今のうちからしておいたほうがいいと思っている(確信ではない、試行錯誤中)

囲い込みが多い時代において、ニコニコ動画は異端

推測まじりだが、各サービスは今、いかにユーザーを外部に出さないかの施策を行っているように思う。XはX内で、YouTubeはYouTube内で完結させるように。スーパー銭湯やイオンなどと似た感覚かな、そこで全て完結する、みたいな。

まぁこれは、定石。ブログでも、自サイト滞在時間が多いほうがGoogle評価高かったりと、ネット界隈でも昔からの常識だったりする。

そんな中、外部との連携もあり、サブスク配信も行なっているニコニコ動画は本当に異端だと思う。もちろんそれ相応の戦略はあると思うが、クリエイターとしてはとても嬉しい。

ということで、サブスク配信もしよう!ぼくが助かる(回し者でもアフィリでもありません)


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