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社長体験記07~朗読劇の脚本・演出~≪前編≫

2022年11月27日、岩沼市民会館・大ホールにて
私が脚本・演出した朗読劇『ベートーヴェンへの手紙』が上演され、無事に終幕しました。
3月のオファーから本番終了までのストーリーを記事にして残したいと思います。

❶オファーは突然に
2022年3月、小売事業のコラボイベントで街中の
店頭に立ち豆乳ドリンクや自社の醤油・出汁を販売している際に、今回の依頼を受けました。

店に立っている様子
働いている様子

声の主は、2人。
妻の友人の声楽家・小野綾子さん
もう一人は大人気のベトナム料理教室の先生・オオタナナエさん。
お二人とも、岩沼市で30年以上続いているみんなでうたう第九の会に関わっており
今回、36年の歴史の中で初めての試みをするとの話。
お客さんにベートーヴェンや第九(交響曲第九番)のことをもっと知ってもらい
より第九の演奏や合唱を楽しんでもらいたい、という主旨で朗読劇をやるので
是非、その脚本・演出を私に依頼したい、との
オファーでした。
起業してイケイケの私は二つ返事で「OK」の回答をしました。
そしてお近づきの印!?として、たまたま空席が出たオオタナナエ台所教室に足を運ぶこととなりました。

【詳しくはこちら】
●みんなで歌う第九の会
 ⇒ 岩沼みんなで歌う第九の会 - 岩沼みんなで歌う第九の会 (jimdofree.com)
●声楽家・小野綾子さん
 ⇒ Biography – プロフィール – 小野綾子ソプラノ公式サイト (ayakoonosoprano.com)
●オオタナナエ台所教室
 ⇒ オオタナナエ 台所教室+ (exblog.jp)

小野綾子さん
オオタナナエさん(私が描いた似顔絵)
初めての台所教室

※初めてのベトナム料理教室・体験記はこちら
 ⇒ 社長体験記03〜ベトナム料理教室〜|岩住 浩一 (ONE-iSM inc.)|note

➋キャスティング
脚本構想に入る前段階で、まず、キャスティングが決まりました。
4月11日に仙台駅付近のアフターヌーンティー・ティールーム(エスパル仙台)に集合。
監修の小野綾子さん、そして女優の上島奈津子さんと私の3名。
朗読劇の出演者は2名。
1名は既に上島さんで決定しており、もう1名の男性キャストを誰にお願いするか?について
議論を交わしました。
私がベートーヴェン役にピッタリ!と推薦した
シェイクスピア・カンパニーに入団した時からの先輩である
犾守勇さんにオファーする事になり、翌日には出演OKをいただきました!

左:上島奈津子さん、右:犾守勇さん

●シェイクスピア・カンパニー
 ⇒https://www.shakespeare-company.net


❸脚本を書く準備
ベートーヴェンに関する朗読劇の脚本を書くにあたり、まず自分がベートーヴェンについて詳しく知らないことに気付き
まずは知ることから始めようと本を何冊か読みました。

最初に読んだ3冊

この他にオオタナナエさんから、ベートーヴェンの手紙に関する書籍と第九に関する本をお借りし、読みました。

本を読んで感じたことは、ベートーヴェンってめっちゃ人間臭い、
そして彼の死後に投函されず机の引き出しから見つかった
宛先不明の「不滅の恋人への手紙」に書かれた言葉や想い、めっちゃ情熱的、激熱。
本を読む前に勝手に抱いていたイメージと相当乖離があるな、と。

おそらく私だけでなく多くの日本人がベートーヴェンについて
偏ったイメージを持っているのでは?と思い
身近な人たちにアンケートを取ってみる事にしました。
(おそらくこのアプローチは、私が大学で社会学専攻だった影響がある
と思います。)
親族、友人知人やその家族120名にアンケートを依頼し、150もの回答をいただけました。
(問い:あなたが抱くベートーヴェンのイメージをひと言で表すと?)

その結果、小さな子ども以外はほぼ全員、彼の事を知っている。
一番多かった回答は彼の見た目や容姿について。
その次に多かったのが彼の人物像や性格について、でした。
やはり音楽室の肖像画は多くの人にインパクトを与えているのでしょうね。
あと詳しく知っている人ほど、彼のネガティブな部分や特徴についての情報も知っている傾向にありました。
安酒ばかり飲んでいた、とか、相当な回数引越しをした、とか。

アンケートのやり取りの中で、ピアニストの先輩から教わった情報がとても面白かった。
あの肖像画の気難しそうな表情、あんな顔をしていたのはなぜか?
絵を描かれるその日の朝食がまずくて、一日不機嫌だった。
という説がある、そうです。
その話を聞いて、ベートーヴェンをすごく身近に感じました。

有名な肖像画


脚本の骨組みを作るにあたり、重要な情報を得られたのが、この本です。

ベートーヴェンと日本人

私が19歳から所属している劇団、シェイクスピア・カンパニーの主宰であり、翻案・演出家の下館和巳氏から紹介いただいた本です。
私がベートーヴェンに関する朗読劇の脚本を書く事を耳にし、勧めて下さいました。

日本にいつベートーヴェンの音楽がやってきたのか?
第九(交響曲第九番)がなぜ日本人の魂となったのか?
音楽の教科書にはなく、授業でも習わない、でもとても興味深く、大切な情報が記されていました。
第九が現代、令和のこの時代にもたらすものは何なのか?
考えさせられるきっかけになりました。

この本で知ったこと、私が感じたことについては、
公演当日、来場者に配布されたプログラムに挟まれた
「私からお客様に宛てた手紙」に詳しく記載しました。
 ※記事の後編で、そちらを紹介します。


1/3くらいまで来たでしょうか。
ここまでを前編として区切り、続きは≪中編≫にて。

⇒ 社長体験記07~朗読劇の脚本・演出~≪中編≫|岩住 浩一 (ONE-iSM inc.)|note

ここまでお読み下さり、ありがとうございました!


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