日本人が繁殖牝馬に約12億円の投資!! ~米国ファシグティプトン・ノベンバーセール~
世界有数の馬の生産地である米国ケンタッキー州で、サラブレッドのセリ市が現地時間の本日開催された(11/5)。
ファシグティプトンFasig-Tipton社によるノベンバーセールである。
ミックスセリ市と言われることもあり、1日で牝馬と当歳馬両方が上場される。
「牝馬」と記したのは、馬によっては購買者が繁殖牝馬としてその後供用する場合もあれば、競走馬として走らせる可能性があるからだ。
毎年、日本人も参加している。
日本人はこれまでの傾向だと、主に繁殖牝馬として購買しているようだ。
さて、本セリ市には世界から多くのバイヤー(馬主や生産者)が参加するため、上場される馬の質も相当高い。
競走成績、そしてブラックタイプと言われる血統面においても選び抜かれている印象である。
このセリ市出身の繁殖牝馬から誕生した産駒が後々クラブ馬として日本の競馬場で大活躍する可能性も大いにあるので、
先の話になるのだが、どんな馬を誰が購買したのか気になるところである。
まずは今年の結果から!
・ノーザンファーム 5頭
・社台ファーム 1頭
・ケイアイファーム 1頭
・レイクヴィラファーム 1頭
・パカパカファーム 1頭
ノーザンファーム(落札名義は社長のKATSUMI YOSHIDA)が5頭を計665万ドルで落札。
665万ドル……!?
665万円ではないですよ(笑)
本日、1ドル=109円なので、日本円で約7億2500万円。
リーディングブリーダーの力は凄い。
さて、その5頭をご紹介。
No.114 ESCAPE CLAUSE 30万ドル
血統:父Going Commando
競走成績:カナダのチャンピオン牝馬(16勝)、米国でGⅢ1勝、GⅠ/GⅡでそれぞれ2着あり)
No.148 CHAMPAGNE ANYONE 75万ドル
血統:父Street Sense
競走成績:3歳時にGⅡ1勝。
No.166 PHOTO CALL (アイルランド産 ) 270万ドル
QUALITY ROADを受胎
血統:父Galileo
競走成績:GI2勝、GⅢ2勝。
No.175 SECRET SPICE 140万ドル
血統:父Descreet Cat(現在日本のダーレージャパンに繋養中)
競走成績:GI1勝、GI2着2回。
No.193 VASILIKA 150万ドル
血統:父Skipshot
競走成績:GI2勝、GII5勝、GIII1勝。
次に社台ファームの落札馬。
No.168 PLAY PRETTY 75万ドル
INTO MISCHIEF受胎
血統:父Indian Charlie、兄弟姉妹にGI馬2頭を含む重賞勝ち馬4頭。
競走成績:オープンクラスの勝ちはなく、1勝。
次にケイアイファーム。生産馬であるロードカナロアとの配合を目論んでの購買か。実現すれば楽しみな1頭。
No.196 WONDER GADOT 200万ドル
血統:Medaglia d'Oro
競走成績:カナダのチャンピオンホース(2歳、3歳時)、米国にてケンタッキーオークスGI2着、GII1勝。
次にレイクヴィラファーム。近年はキャロットクラブやシルクホースクラブに生産馬を提供している。
No.159 MY MISS LILLY 105万ドル
血統:父Tapit
競走成績:GII1勝。
次にパカパカファーム。本牧場を母体とするクラブ法人フクキタルがあり、将来産駒がラインナップされる可能性もあるかもしれない。
No.116 FAHAN MURA 45万ドル
血統:父English Channel
競走成績:GIII1勝、GII2着1回3着1回。
あと、今回カウントしなかったが、たまたま日本に存在する牧場と同じ名前の外国人バイヤーなのか…もしくは日本の生産者かもしれない名義で落札されている馬がいる。
HAKUREI FARM。ハクレイファームと読める。
新冠町にある生産牧場である。
以下の馬を1頭落札している。
No.165 PAVED 75万ドル
血統:父Quality Road
競走成績:GI2着、GII1勝。
生産牧場の先行投資とは凄いものであると、この数字を見ていて感じる。
サンデーサイレンスの血を内在していない繁殖牝馬を求めていることは明確だが、
これらの価格には驚かされる。
しかし私達の立場としては、世界で活躍したこれらの馬の産駒に将来出資する機会があるかもしれないと思うと楽しみで仕方ないではないか。
※作者 一口馬主マスターB
Twitter → https://twitter.com/onemouthmaster2
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