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セラピストは厳しい世界①

私が配属されたお店は
あまりにも落ち着いていました。
このお店の最近の状況について話を聞くと
ゆったりしたお店という印象が
スタッフ間の中にあるようでした。

しばらくゆったりと働いていると
次第に4月後半には徐々に来店客数が増えて
お客様に入る機会が多くなりました。

私が1番苦戦したコースは「角質ケア」。
スクールでやっていたケア方法と異なり、
コーンカッターを使用しません。

機械もメインで使わないので、
「こんなんで本当に柔らかく削れるの?」
と半信半疑でした。

初めはどうしてもヤスリが上手く使えず、
角質が分厚い部分だと仕上がりが
硬くなりがちでした。

「こんな厚い角質はコーンカッターで
削らないと時間がかかるばかり。」
という考えが頭にありました。

またどの程度の仕上げを目標にするかを
決めてお客様に提案することについて
悩みながらやっていました。

そのせいか試行錯誤しても
なかなか上手くいきませんでした。

本当なら、他の先輩の施術を見学して
角質が厚い方の1回目のケア終了目標を
お客様とどのようにすり合わせて決めているか
が分かればよいのになと感じていました。

ある日、角質ケアに入った時のこと。
しばらく来店できず、足の角質が
厚くなっている状態のお客様の対応でした。

その時は慣れない手技を必死にやって
少し時間は伸びたもののお肌の状態を確認して
お客様に仕上がりを確認してもらいました。

お客様は「大丈夫!」と笑顔で答えていただき、
「よかった」と思いながら施術を終えました。

しばらくしてそのお客様が来店した時のこと。

前回私がやった角質ケアで入浴した時に
ある部分が「ざらっとした」と話があり、
施術には入らないでもらいたいと
希望がありました。

その話を聞いた時は、正直少しショックでした。
まだ始まったばかりの時で、

「1度の失敗で次のやり直しのチャンスも
もらえない」
厳しい世界なんだなと感じました。


その後はすぐに切り替えて
逆にはっきり言ってもらったことで
弱点がはっきりして良かったなと
思うようになりました。

先輩に上手く削る方法を確認しながら

「この次のお客様には、
満足してもらえるようなケアをしよう」
と決めて練習を積み重ねました。

克服するにはしばらく時間がかかるのでした。

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