韓国では2016、2017年頃からメジャーになり始めたレトロブーム。2015年放送のtvNドラマ"恋のスケッチ ～応答せよ1988～"の大ヒットがレトロブームの火付け役ではないかと個人的には考えています。

レトロブームについてはこちらの説明がわかりやすかったです。
韓国では新しい"New"とレトロの"Tro"をくっつけて"ニュートロ"とこのブームを呼んでいます。

2022年の2月現在も韓国ではまだまだこちらのブームは健在で、レトロブームの流れから発生したと解釈できる若者の流行もまだまだ生まれています。たとえばソウルのソンスドンはレトロなお店や広告の前で写真を撮る若者で賑わっているし、新しくできる飲食店の看板やインテリアもレトロテイストがイケてるお店の条件みたいな感じがあります。大きめの企業もレトロブームに乗っかったキャンペーンを継続して展開しています。

今回は私が実際に買ったり、仕事で調べたりした韓国のレトロブーム"ニュートロ(New-tro)"なモノ・コトについて3つご紹介します。

1.Kodakのライセンスアパレルの流行

フィルムカメラの名家Kodak（コダック）のロゴをモチーフにしたファッションアイテムを展開するコダックアパレル。一昨年、会社で着ている人を見かけて、私もコダックのロゴがプリントされたTシャツとコダックロゴのワッペンのついたデニムのショートパンツを購入しました。Tシャツをデニムのショートパンツの中にインするコーデで、去年は通勤時かなりの頻度で登場しました。
韓国のコダックアパレルはスポーツウェアブランドDESCENTE KOREA（デサントコリア）出身のイ・ジュングォン氏が立ち上げたブランド。同氏が2019年6月にハイライトブランズという会社を設立し、コダックのアメリカ本社とライセンス契約して2019年10月に韓国で"コダックアパレル"をローンチし、1年余りで約15億円（160億ウォン）の売上を記録しました。最初はMUSHINSA（ムシンサ）という韓国のZOZOのようなオンラインショッピングサイトで販売を開始し、現代百貨店（ヒョンデ・デパート）でのポップアップストアを経てオフライン店舗数を徐々に拡大していきました。

2.製粉メーカーマスコットのビールの流行

ちょっと古いですが、コンビニと製粉メーカーと小規模のクラフトビールメーカーのコラボから生まれた"コンピョビール"が大流行しました。

韓国滞在歴5年の私ですら、熊のキャラクターを見ると小麦粉を連想するくらい小麦粉のブランドマスコットとして定着しているキャラクターが、ある日突然缶ビールになってコンビニに並び、売り切れが続出しました。大手製粉メーカーがビールを出したのかな？と思ったのですが、調べてみると熊はブランドだけ提供し、生産はクラフトビールメーカーが手がけているライセンス商品でした。"異色コラボ"であるだけでなく、昔から韓国に住んでいる人にとってはこの熊は少し懐かしい感じのするキャラクターであるらしく、"ニュートロ"の流れの中でのヒットだったということです。

ブランド、生産、流通を全く別の会社が担う商品の成り立ちについての説明はこちらの記事がわかりやすかったです。

3.”ポルク（ポラロイドクミギ）"
"ポルク"とは、ポラロイド写真デコのことで、"ポラロイド"とデコるという意味の"クミギ"という韓国語が合わさった造語です。もともと"ダク（ダイアリークミギ）"＝手帳のデコが流行っていたところに、アイドルの写真をデコってコレクションし、SNSで自慢するのが楽しい♪というような感じが広がって、"ポルク"という言葉が広がりました。小学生くらいの文化かな？という気持ちで調べ始めましたが、10〜20代も楽しんでいる印象です。推しの写真で楽しむのがメインですが、自分たちの写真で楽しむ文化もあります。アイドルがファンへのプレゼントに自分のポラロイドを選ぶこともあります。

https://www.youtube.com/watch?v=UwP9uwiuls4

韓国に住みながら見つけたこと、調べたこと、思ったことを書いていこうと思い始めました。書きながら、いろいろ改善していきたいと思います。