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犬-無題という作品について

割引あり

 

オニオニオニオン=田中による作品、犬-無題

 これは1895~1897年の間に、当時無名の画家、オニオニオニオン=田中(1865~1975)によって描かれたものである。 オニオニオニオン=田中の初期の名作として知られるこの絵画は、当時最先端であったAI技術をふんだんに活用して描かれたものだとされている。
 犬-無題が描かれた経緯は正確に分かっている訳ではないが、一説にはオニオニオニオン=田中が早朝の散歩に出た際、彼を執拗に監視していたドローンの犬からインスピレーションを受けて描かれたものだと言われている。

 ここでオニオニオニオン=田中を知らない人の為に、AI画家のパイオニアにして孤高の天才画家、オニオニオニオン=田中の人生を解説しようと思う。

 彼は1865年、タマネギ帝国(現在のオニオン共和国)の農家に産まれた。平均的なタマネギ農家の三男坊だった彼は、タマネギを育てるよりも絵を描くことに熱中する。しかし、運命は残酷なことに彼に絵の才能をもたらすことは無かった。
 しかし時代は産業革命の真っ只中であり、これは彼にとって追い風となった。
 新技術であるところのAIイラストが台頭してきたのである。

 オニオニオニオンはAIを扱うことには頭一つ抜けていた。当時最も権威あるAIイラスト品評会であるSSSAI(Super Sugoi Special Ai Illustration)において、彼は50人中48位に付け、最低のイラストが受賞するゴールデンタマネギ賞を獲得した。49,50位は書類審査の不備により失格したため、彼が実質最低スコアとなる。
 

 その後の彼の人生は定かでは無いが、失意のうちに75年を過ごし、その無駄に長い人生の中で700枚と言われる絶妙に少ない枚数のイラストを描き上げたとされる。
 
 犬-無題はその中でも初期の作品であり、誰も興味が無い彼のことを政府が監視していると被害妄想の影響を色濃く受けた傑作である。

 我々はオニオニオニオン=田中のことを笑うのではなく、彼の無駄に長い人生から学ぶべきなのである。
 人間ときちんと話し、自分を振り返ること。そして、ナンパをしたこと如きでイキり散らかさないこと。
 これが、オニオニオニオン=田中の人生から学べる唯一の事実だ。

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