小説を書くことー1

2016年以降、趣味の小説書きから遠ざかっています。これといった理由はございません。しいて探せば、趣味の小説書きからウィスキーのみに変わったことでございます。ウィスキーを飲みだした頃は飲めばアイデアが湧いてくるのでは、と思っていたのですが、単なる酔っ払いになりました。

それでですね、Noteを使いだしたので、ドラフトを書いてみようと思っています。実に大した事は書けないのですが、酔っ払いのまま終わるより、やはりクリエィティブなことを書こうじゃないかと決心いたしました。ただポシャル可能性は大ですので、あまり期待しないように(まあ、誰も期待しないとは思いますが)。

NetflixとAmazon Primeを定期的にみているのですが、世の中にはこんなに物語があるのか、と70を超えた私、爺は 改めて驚いています。道理で私の傑作が売れないはずだわ!と内容を抜きにして、納得です。

今書こうとしている物語りと並行して、今まで書いてきた物語を少しずつ小出しにしていきたいと思っています。

現在発表中の”メタモフォ(ル)シス・ワールド”は全文発表いたし、文庫本より安い300円の料金です。投げ銭が私に命中してくれるように祈っています。人間がゴリラに変身する話と、児童虐待を扱っています。

さて、小説。

五月晴れの日に私は市電の停留所で、バスと市電を待っていました。ちょっと日差しが強く、時々頭のてっぺんに手をかざして、日陰を作り乗り物が来る方向を見ていました。昼過ぎの2時ころですが、繁華街にある停留所なので、どんどん人が集まってきます。昔と違って、実に静かに人は乗り物を待っています。ほとんどの人がスマホをいじっております。

停留所は交差点の信号の前にあります。向かいのビルの一室に昔私と一緒にドイツの運送業者で働いていた中国人女性が働いています。パートタイムで働いているので4時ころに行くと時々姿を見かけます。簡単に挨拶をして、少し時間があるときは近況報告です。彼女の旦那は銀行を定年退職したイギリス人ですが、長い間、ドイツにいるため、二人の会話はドイツ語です。私と彼女は日本語。時々英語。

私と違って、彼女は英語、日本語、ドイツ語を流暢に話します。

最近あったのは2か月ほど前で、その時に

わあ、Sさん(私の名前・仮名)私57歳になった。と言っておりました。

いや57歳に見えないよ。と言ったのですが、実のところ、本当に見えないのです。40ちょっとすぎくらい、にしか見えません。

そういう取り留めもないことを考えながら、乗り物を待っていました。

人はどんどん増えてくるのですが、この停留所が位置しているのは繁華街のど真ん中なので、降りる人もいっぱいおります。

そして、何気なしに横を見たとき、私はびっくりいたしました。先ほど頭の中をよぎっていた中国人女性が私の横に立っていたのです。

それも30年前にあった時のままです。まさしく他人の空似と思ったのですが、彼女が私と一緒に働きだした頃、よく赤い服装で出社していたのですが同じ服装です。それで、私は、少しどもり気味に話しかけました。

他人の空似であれば、変な爺さんという一蹴のもとに、避けられると思ったのですが私を見て唇に指をあてて、シーというような恰好をしました。

Sさん久しぶりと言って、私のほうを見たのです。まず初めに考えたのは、整形美容をしてしまったのか、と思ったので、整形なの、と聞きました。

今度は彼女が、けげんな顔をして、私を見ています。

ちょっと、その辺で話をしません。という彼女の言葉で、彼女のあとをのこのことついてまいりました。

ー続くー 











ドイツ生活36年(半生以上)。ドイツの日常生活をお伝えいたします。