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自分

 ふとしたときに「あれ、俺はこれからどうしたいんだろう」と思うことがある。なんというか、そのことを考えるまでなにがしかの目的地が見えている状態で動いていたはずなのに、突然知らないところにポーンと放り出された感覚。同時に生きてることの意味がちょっとわからなくなる。

 自分はわりとネガティブな考えをするほうで、それは多分昔から負け続けてきたから(もちろん、自業自得というときもあったけど)だと思う。でもネガティブってことは確実にマイナスなことだ、流行ってることやメインでテレビに出るカルチャーは明らかにプラスの要素を持ったものが多く、こちらに楽しい明るいを押しつけてくる。自分はこれに疲れているから、わざわざ暗い音楽、小説、映画を選び、聞いたり読んだり観たりする。それは自分が好きなものだからしょうがない。E-girlsとかを聞けとか無理な話だ。

 でもきっと自分は中途半端だ。暗い映画だって本だって、その中の主人公はわりとモテてていて、女性もしくは男性にモテる。セックスしながら「自分は満たされない」みたいなことをぺらぺらのたまっている。Twitterとかを見ても、わりと振れ幅はあるもののそういう要素を持っている人が多い。経験がないうえに、身の回りの人がほとんど卒業してしまっている自分にとっては、なんて贅沢な悩みなんだ、と八つ当たりのような考えを抱いてしまう。
 人生経験が浅いクソのくせに、いっちょまえに人間の湿った闇の部分をのぞいて、勝手に自分の状況にあてはめてわかったきになる。自分はバカだ。何も知らないくせに。

 と、思った。とあることで知ってしまったいろいろに、俺は終わりをつけたいと思う。
 空っぽなこんな自分に。

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